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2021.03.11

リスクを好機に──再生可能エネルギー事業の変革者、「次世代」のための挑戦

2020年10月26日。所信表明演説において菅義偉内閣総理大臣は、「2050年までに脱炭素社会の実現を目指す」と宣言した。

以降、“カーボンニュートラル”という言葉がメディアで盛んに取り上げられるようになったが、一方で「どのように温室効果ガスの排出を実質ゼロにするのか」と疑問を抱いた読者もいるのではないだろうか。

何せ日本は、世界で5番目に二酸化炭素排出量が多く、化石燃料からの一刻も早い脱却が求められている環境後進国なのだ。

しかしこの“野心的”ともいうべき目標を契機と捉え、さらなる事業拡大に挑む人物がいる。

国内で太陽光発電所や洋上風力発電所の開発・管理・運営を行なう、パシフィコ・エナジー代表の松尾大樹である。

「当社では2012年の創業以降、大型に特化した太陽光発電所を全国に15カ所開発してきました。総設備容量は開発会社の中でも日本一を誇ります。また、2017年からは洋上風力発電事業にも参入しています。

私がドイツやアメリカで培った知見をすべて再生可能エネルギー事業につぎ込み、力を注いでいるのは何よりも『クリーンで安全なエネルギーを次世代に残したい』という想いから。30年後を意識した今回のカーボンニュートラル宣言は、私たちにとって追い風であり、道しるべにもなると意気込んでいます」

子どもの頃、母方の実家がある長崎・五島列島で大自然の醍醐味を味わったという彼。高校生になって「環境分野について学びたい」という思いに至ったのは、ごく自然な流れだったようだ。

まずは松尾のこれまでの足取りから追ってみたい。

商社マンから、“グリーンフィールド”の道へ


九州大学農学部へ進学してから20年以上、松尾は一貫して環境領域に携わってきたこの道のエキスパートだ。

大学在学中は、環境先進国・ドイツの農業大学に1年間留学。最先端のバイオマスエネルギーについて研究するとともに、2003年当時同国ですでに導入されていた再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)についていち早く見聞を広めた。

その後、大学院でさらに学びを深め、修了後は大手商社である豊田通商に入社。1年目から二酸化炭素排出権取引に関わった。

「豊田通商では、気候変動枠組み条約に則り、新興国の二酸化炭素排出権を日本の企業にトレードする仲介役を担っていました。中国やロシア、東南アジアなどあらゆる地域を巡りながら、場所ごとに違う排出削減の手法など見て周り、得られた学びは非常に大きかったですね。

でもいつの日からか、グリーンフィールド、つまり更地から何かを作る『現場側の人間になりたい』という気持ちが募っていったんです」(松尾)

松尾は自ら手を挙げて、世界で風力発電事業を展開する関連会社のユーラスエナジーへ出向。当時新規事業であった日本国内の太陽光発電所の用地探しを半年間担当した後、ユーラスエナジーアメリカへと渡った。そこで彼は、再生可能エネルギー事業に関わる一連のプロセスを経験する。

「20人くらいの小さな会社でしたが、ファイナンスから技術職までさまざまなキャリアの人が一堂に会していて。西海岸らしいフラットな組織かつ、スピード感・ダイナミックさを兼ね備えたワークスタイル......そのすべてが自分の肌にフィットしましたね」

2013年4月。2年半の任期を終えた松尾は帰国し、アメリカ資本の小さな開発会社に転職することを決めた。

それが、太陽光発電所の開発・管理・運営を行なうパシフィコ・エナジーだった。ユーラスエナジーの元同僚であり、アメリカ駐在時にも交流があった金當一臣が当時代表を務めていたことが大きな動機となった。

国内で固定価格買取制度が開始されてから、9カ月が経過していた。

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リスクはオポチュニティ。潜むところに、利益の源泉がある


発電所開発は一筋縄にはいかない。土地を購入し、地域住民全員の合意を取り、国の許可を得てようやく建設へ進む。完成後は、安全安心を前提にした永続的な運用が求められる。

こうした一連のプロセスに、パシフィコ・エナジーは“アメリカ流”を上手く取り入れてきた。例えば、リスクの取り方。日本では、「北向きの土地は太陽光が入りにくいから、発電所には不向きだ」といった印象論や先入観から、プロジェクトそのものを取りやめるケースが多々ある。

一方のアメリカは、緻密な調査のもと試算を重ね、経済性が合えば余程のことがない限り実行に移す。パシフィコ・エナジーは後者に倣い、リスクとあらゆる可能性を定量的に数字で評価しながら数多くの大型プロジェクトを推進。

例えば、設計、調達、工法の改善と工期の短縮による建設コストの低減。そして環境保全。国内では「会員権の存在から、土地の取得は困難」とされてきた元ゴルフ場の開発プロジェクトがこうした副産物をもたらしたのだ。

「創業以来、いくつもの元ゴルフ場の太陽光発電所を手掛けてきましたが、結果として低コストかつ環境に配慮した開発となりました。ゴルフ場の体裁をほぼ崩さず、そのままパネルを張る工法を採用したからです。

まさに、リスク=オポチュニティ。リスクが潜むところにこそ、利益の源泉があるんですよね」

結果、直近4年間で建設コストを半減させることに成功させ、2012年当初、キロワット時当たり40円だった売電価格を15円まで下げてもなお事業を実現した同社。コストダウンという言葉を聞いて、多くの人が思い浮かべるのは「自社のための利益追求」、「攻めではなく守り」という利己的かつ後ろ向きなイメージではないだろうか。

しかし当然ながら、サービスや事業の普及を目指すための“利他的で前向きなコストダウン”も存在する。再生可能エネルギー事業もその1つに数えられるのだ。

グリッドパリティ実現のために、今すべきことは何か


「2021年は再生可能エネルギーにとって転換の年。日本では2012年に導入された固定価格買取制度の終了に伴い、市場の自由化に向けた電力改革が本格的に動き出します。

再エネの本当の意味での普及のために、当社はこれまで以上のコストダウンを図り、近い将来、全国規模で『グリッドパリティ』を実現させなければならないんです」

グリッドパリティ(Grid Parity)とは、“電気の送電網”である「グリッド」と“同等”を意味する「パリティ」を組み合わせた造語。つまり、再生可能エネルギーの発電コストが、既存の電力コストと同等か同等以下になることを指す。

このグリッドパリティが叶えられると、どんな社会が築けるのか。

一言でいえば、再生可能エネルギーを消費する側、発電する事業者双方に利益がもたらされることとなり、結果として後者の参入者を増やすことができる。

しかし、2019年現在、再生可能エネルギーの発電割合が約20%と低水準で推移している日本にとって、その具現化は容易ではない。

松尾は、こうした状況をどのように打破しようと考えているのだろうか。

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「これまでの方式をゼロから見直し徹底的にコスト削減と発電量向上を追求します。そのためにはグリッドパリティが実現している欧米から学べるだけ学びます。また発電所の開発を通じて、より多くの人々に『再生可能エネルギーの良さ』を知ってもらう。これに尽きると思っています。

私たちはこれまで全国15か所で大型の太陽光発電所を開発してきましたが、はじめから地域のみなさまに歓迎されることはほぼありません。しかし、何十回にもわたる話し合いの中で『再生可能エネルギーがクリーンで安全な電源』であること、『発電所建設が雇用創出にもつながる』ことなどのメリットを伝えていき、合意を頂いてきました。

運用開始後は、地域貢献活動も積極的に行なっていて。ありがたいことに多くの方々から『以前より生活環境がよくなった』という声をいただいています。

こうした積み重ねと、低コスト化への企業努力がグリッドパリティの実現につながる。そう信じて日々邁進しています」

再生可能エネルギー事業そのものを、“憧れの存在”に


「ヨーロッパのように『将来は再生可能エネルギーの発電所で仕事したい』と子どもたちが憧れるようなクールな職業にしたい。そしてもっと多くの雇用をつくり、地方を活性化させていきたい」と語る松尾。

パシフィコ・エナジーの、こうしたビジョンや方向性に共鳴し、入社を決めた若手メンバーは多い。総合商社やプラント建設などに勤めながら国際貢献をしたのち、国内で新たなやりがいを見出すには恰好の場所のようだ。

「この仕事を全うするにあたり『再生可能エネルギーにかける情熱』は不可欠な要素なんですが、当社にはこうした想いやモラル、スキルを併せ持った優秀な人材が集まっています。

若手でありながら『最小でも100億円規模のプロジェクト』を担当できる点も、彼らの大きなモチベーションにつながっているようです」(松尾)

松尾は入社4年目には副社長に、そして6年目には3代目の社長に就任した。周囲に評価された理由について「常に“会社の代表”だという意識とリーダーシップをもって業務に取り組んできたからではないか」と分析するが、入社当初から決断の速さは社内外で知られていた。

「パシフィコ・エナジーの『個人の能力が発揮できる土壌』には私自身非常に感謝していて。社員には、私と同じような挑戦と成功体験を味わってもらいながら、キャリアアップならず、ステップアップをしてもらいたいですね。私は体現者として、責任者として、裏方役に徹します」

次世代のための再生可能エネルギー、環境保全、雇用創出、人材育成──インタビュー中、幾度となく“次世代”という言葉を口にした松尾。

──排水も排気も排熱もない安全でリーズナブルな電源を、次世代に残す

政府が環境インフラや技術を支援しながら、コロナ復興を目指す「グリーンリカバリー」。こうした世界の潮流が彼のビジョンを後押しすることは間違いないだろう。

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