「全国に拠点があったら人生楽しそうじゃないですか?」とLACを利用するフリーランスの話


地域の人とつながる価値


宮部さんは現在ローカルフリーランス。地域領域で展開する企業と組んでコンテンツをプロデュースしたり、雑誌編集や制作をしている。地域と関わりたい人と地域の移住者や関係人口を増やしたい人とのマッチングサービス「スマウト(SMOUT)」でも、プロデューサーを務めている。

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多くの仕事がリモートで完結するワークスタイル。地域イベントや取材で現場に出ることも多い。

「そのような仕事上、コミュニティにおける主要プレーヤーとのつながりを大切にしています。LACはそんな僕と相性がいい。各施設にコミュニティマネージャーがいて、地元の人たちとの接点を設けてくれるので。それに僕は飲むほうなので、近くのスナックだとか、地元の人が集う場所に連れていってもらうのがとても楽しいですね」。

LACにはコミュニティがある。それがとても魅力だと宮部さんは言う。もし滞在をレジャーで終わらせず、地域と積極的につながっていきたいのなら、LACを利用してみる価値は大きそうだ。

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LAC美馬では清流での時間を満喫。カヌーにもトライした。

「LAC美馬では、コミュニティマネージャーさんが『川でワーケーションをしよう』といって、穴吹川で川遊びをしながら仕事をする時間を企画してくれました。日本一と呼ばれる清流を身近に、『美馬』ならではの時間は幸せでしたね」。

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カヌーでの川下りのあとはみんなで乾杯。初めて出会った人とアウトドアでのバケーションタイムを共有した。

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川で遊んだあとは、髪の毛を濡らしたままで川辺でのワークタイムへ。

このコロナ禍、在宅が続くと息が詰まるときもある。そんなときに“場所を変える”と心身のリフレッシュになり、作業効率向上につながっていく。さらに環境の変化によって刺激を得られるだけでなく、そこで出会う人との時間から新たなアイデアが生まれるもあると、宮部さんは話す。

「地域」に興味を抱いた理由


宮部さんが「地域」に興味を抱いた理由はいくつかある。ひとつは、学生時代に鎌倉で映画祭を企画したこと。自身が映像制作に携わっていたことから、学生の映画監督、映像ディレクターが世の中に認知される場所を作りたいと思ったのだ。

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海があり山がある湘南において、鎌倉は古都としての風情を備える。宮部さんはそうした風土を大切にしながら、地元からも新しい価値を創出したいと考える

当時は鎌倉が世界遺産登録を目指していたタイミング。映画祭を行えたら街は盛り上がり、これから映像の世界を目指す人たちにも認知されるのではないかと考えた。

その過程で、鎌倉という街をもっとよく知るため、地域のまちづくりワークショップなどに参加。若い人から高齢者まであらゆる年代の人たちと交流して、改めて自分の街を知り、同時に彼らが「自分たちの街をどうしていくのか」について熱く議論を交わす姿に衝撃を受けた。
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取材・文=小山内 隆

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