コロナ変異株の感染拡大、子供と学校の対策強化が急務

Photo by Matthew Horwood/Getty Images


欧州各国が、不本意にも「新型コロナウイルスの“流行の中心地”」になったのは、およそ1年前のことだ。その「肩書」はすぐに、米国が引き継ぐことになった。そして米国は今また、打ち鳴らされている警鐘に耳を傾けなければ、欧州の不運な経験を繰り返す危険に直目している。

米国の各州は疾病対策センター(CDC)の現行のガイドラインに従い、子供たちの重症化率、死亡率が比較的低いことを根拠として学校を再開させている。一方、これまでに行われた複数の調査の結果は、通学している子供がいる家庭の方が、感染リスクが高いとみられることを示している。

子供たちは、メンタルヘルスや従来行われてきた定期予防接種、がんをはじめとする命に関わる病気の治療において、パンデミックが引き起こした連鎖反応の悪影響を被っている。また新たに悲劇的な状況が広がっていくのを、私たちはただ黙って見ているわけにはいかない。

学校の再開などに関する決断は、私たちの「認識」ではなく、「データ」に基づいて下されるものでなくてはならない。幼児、学齢の児童・生徒、教職員、そして成人全体の感染率はどのくらいなのか──?これらに関してイタリアなどの各国が発表する新たなデータを、注視していかなければならない。変異株を巡る状況は、瞬く間に変化する可能性がある。

編集=木内涼子

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