彼女は新たな資金調達を計画していなかったが、パンデミック後の需要の高まりを受けて、新たに1億ドルを調達することにした。
パパイヤの自動化プラットフォームは、企業の雇用や新人研修、給与支払いのためのツールをオールインワンで提供するものだ。パンデミック後に企業がグローバル展開を再開するにつれ、同社のソリューションの需要は高まった。
パパイヤは3月4日、1億ドルのシリーズCの実施をアナウンスした。今回の調達は、新規の出資元のGreenoaks Capitalの主導によるもので、既存出資元のIVPやAlkeon Capital、Insight Venture Partners、Bessemer Venture Partnersらも参加した。
創業5年の同社の累計調達額は1億6000万ドル、評価額は12億ドル(約1300億円)に達し、女性が創業した企業としては数少ないユニコーン企業に成長した。
グエズはパパイヤを立ち上げる前に、10年以上にわたり人事関連の分野に従事し、Relocation Source のCEOとして、またExpert SourceのCEOとして、グローバル企業を支援してきた。人事関連の規定は国ごとに異なり、各国の法規制やコンプライアンスを遵守するのは大きな負担となる。
グエズと共同創業者たちは、世界のどの国に従業員が居ても、給与計算などの人事系の業務がシームレスに実行できるソフトウェアを開発した。パパイヤのプラットフォームは現在、140カ国以上で事業を展開する企業に利用されている。
パパイヤのプラットフォームに対する需要は現在、爆発的に高まっているが、わずか2年前にグエズはシリーズAの資金調達に苦戦した。女性であることや、最初の子供を妊娠中だったことも不利に働いたと彼女は話す。
その当時、シリコンバレーの男性投資家たちは彼女はピッチに耳を貸さなかったという。グエズは会社が軌道に乗ったら、それらの投資家とは絶対に仕事をしないと心に決めたというが、今ではパパイヤ・グローバルの成功を誰もが疑わないようになった。
「5年前に私が起業した当初、世界はこれを大きな問題とは見ていなかった」と彼女は話す。「でも、パンデミックの前に世界は変わり始めた。今は加速モードに切り替えて、ビジネスをスケールさせようとしている」