ビジネス

2021.04.09 10:00

成長率600%の女性スイムウェアも登場。米の勝ち組D2Cの「生き残り」ポイント

photo by Shutterstock.com


カスタマーサービスの強化


D2Cブランドの強みの一つは、データを使って顧客の行動特性や好みを理解し、よりよい体験を提供できることである。
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2017年に創業し、昨年収益$20M、成長率600%と勢いが止まらないスイムウェアブランドのAndieは、いち早くカスタマーサービスを「コストセンター」ではなく「新しいマーケティング」と位置づけたブランドである。

女性の水着購入体験は、見ず知らずのスタッフに相談しにくいが故に、オフラインでも満足度の高い体験にならないケースが多い。この状況を変えたいという思いで生まれたAndieは、ブランドを友達のように感じてもらえるようにと親しみのある名前が名付けられた。

20名弱という少ない従業員数にもかかわらず、約8名がFit Expertと呼ばれるコンシューマーサービス専任となり、ユーザーはカレンダーより希望の時間を指定し、彼女たちに直接相談ができる。相談はサイズやデザインのことから家での試着アドバイス、次の旅行先など多岐に渡る。
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「直接相談するまででもないな…」という場合でも、”Fit your Quiz”を通してwebサイト上に用意された12個の質問に答えるだけで、ニーズに合ったデザインとサイズを提案してくれる。Fit your quizは30万件以上のユーザー情報から設計された高性能のレコメンデーション機能だ。

Andieのブランド写真

Andieは、こうしたユーザーとのコミュニケーションで得た声をプロダクト開発やマーケティング戦略に反映している。

バケーションニーズが急激に減少したコロナ禍では、ユーザーの声を活かし、水着をフィットネスやアウトドア時に使えるウェアとしてプロモーションした。

結果、コロナ禍にも関わらず昨年6月には当時過去最高売上を達成、リピート顧客の購入も以前の2倍となり、さらには$6.5Mの資金調達までも達成した。

まとめ


今回ご紹介したブランドに共通していることは、揺るがないブランドのミッションやバリューを持っていること、そしてそれがプロダクト開発やマーケティング、ユーザーとのコミュニケーションなど全てのブランド行動の指針となっていることだ。

ブランドの姿勢や世界観をつくり、そのブランドに共感したユーザーコミュニティを確立し、継続的なコミュニケーションを取れているブランドは強い。

※この記事は、btraxのブログFreshtraxから転載・編集されたものです。
※過去の配信はこちらから。

文=Chika Mori(btrax)

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