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メガネ型ウェアラブルは、VR(仮想現実)エンターテインメント空間を活かしたゲーミングや、ドコモの試作機のように実世界の風景にバーチャルな視覚情報を重ね合わせて仮想空間にMR(Mixed Reality:複合現実)の世界を浮かび上がらせるテクノロジーとして、今日までに市場を少しずつ切り拓いてきた。

ただ、同じ身体に装着して使うウェアラブルデバイスでありながら、リストバンド型のスマートウォッチやフィットネスバンドに比べて普及が伸び悩む背景には、メガネ型ウェアラブルの「装着感」がひとつのボトルネックになっていると考えられる。

映像の見え方、装着感を自由にカスタマイズ


筆者は今回、ドコモを訪ねて49gの軽量ディスプレイグラスを試す機会を得た。その装着感の心地よさは期待を超えていた。

筆者は普段から眼鏡をかけて過ごしているが、極端に言えばドコモの試作機は眼鏡と大差がないほど自然な装着感を実現していると思う。鼻当てやテンプル先端のモダン(耳に掛かる箇所)の針金を曲げてフィットの微調整もできる。

ディスプレイに表示される映像は明るく精細感に富んでいた。見通しの良い空間であれば視線のおよそ4m先に約100インチのスクリーンが浮かび上がるような視聴感が楽しめるとドコモは説明している。筆者はむしろ映像が視野の隅々にまで広がるような迫力が印象に残った。

映像は十分に明るいので、よく晴れた日の昼間の室内でも色鮮やかな動画が楽しめた。

フロントアタッチメントと名付けられたシェードは、目の前を覆う面積の広さと透過度が異なる3種類の交換パーツが用意されており、マグネットで簡単に着脱交換ができる。色が濃く、面積の広いシェードに換えると実風景が透けて見えにくくなるものの、外光が入り込む隙間が塞がれるため映像の没入感が向上する。電車や飛行機に乗ってくつろぎながらエンターテインメントを楽しむ場面に最適だ。

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色の濃さ、目の周りを覆う面積が異なるシェードを3種類用意。シェードはマグネットで簡単に脱着できる

反対に最もスリムなフロントアタッチメントを装着すると、デバイスを装着した状態でもなお手元の視野が広く確保される。スマホやパソコンを操作しながらビデオカンファレンスが視聴できる。また装着した状態で周りから声をかけられても素早く受け答えができそうだ。

リムの内側、額に触れるあたりの箇所に小型スピーカーを内蔵する。USBケーブルで接続したスマホでYouTube動画を再生すると、明るく色鮮やかな映像と一緒に小音量でも切れ味豊かなサウンドが楽しめた。

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リムの内側、額の辺りに内蔵スピーカーの音の出口がある。鼻当てを曲げれば装着感の微調整ができるところが秀逸だ

文=山本 敦

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