「アップル税」問題で揺れる米国議会と民主・共和両党の思惑

Photo by Chesnot/Getty Images


共和党内部からも反発


共和党議員の多くはこの法案を支持しているが、ビリオネアのコーク兄弟らが支援する「繁栄のためのアメリカ人の会(Americans For Prosperity)」や、R Street Institute などのリバタリアングループは、この法案が民間企業に不必要な義務を課すものだと反発している。

アップルとグーグルもこの法案に反発しており、アップルのチーフ・プライバシー・エンジニアのErik Neuenschwanderは、ノースダコタ州の上院で、「サードパーティの決済処理を許可した場合、悪質な業者によって、顧客のプライバシーとセキュリティが脅かされる」と証言した。

この問題は昨年、エピックゲームズがアップルとグーグルへの抗議として独自の決済システムを導入した結果、両方のアプリストアから追放されたことで注目を集めた。エピックゲームズはその後、両社が独占禁止法に違反しているとして訴訟を起こしたが、アリゾナ州の民主党議員からは、州議会がこの問題に関与すべきでないとの声があがっている。

アップルとグーグルは共に、アリゾナ州の法案に反対するロビイストの集団を結成した。Protocolによると、アップルはさらに、アリゾナ州知事のダグ・デューシーの元スタッフチームを雇い、法案を廃案にしようとしている模様だ。

編集=上田裕資

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