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2021.03.06

ジャック・ドーシーとジェイ・Zが狙う「NFT」という新たな鉱脈

左) ラッパーのジェイ・Z 右) スクエアCEO ジャック・ドーシー


NFTは、ノン・ファンジブル・トークン(代替不可能なトークン)の略で、世界でただ1つだけの価値を持つアイテムの取引に使われており、特にゲーム業界での利用が拡大している。先日は、全米プロバスケットボールのNBAのブロックチェーンゲームの売上が、200億円を突破したとのニュースが話題を呼んだが、このゲームもNFTを活用したものだ。

そして、ミュージシャンたちは間違いなくこのブームの最前線にいる。先日は、イーロン・マスクの妻のGrimesがアート作品をNFTのアートマーケットに出品し、約600万ドルを売り上げていた。さらに、EDMのスターの3LAUも、NFTのオークションで1170万ドルを売り上げた。

ミュージシャンたちはNFTを用いて、レーベルやエージェントを介さずに、楽曲だけでなく様々なアイテムを取引することが可能で、将来のロイヤリティ収入の一部を売却することも可能になる。ジェイ・Zが自らNFTを活用することも考えられるし、他のアーティストを引き込むことも十分あり得るだろう。

3LAUは、NFTについて「ファンたちが特定のアーティストの音楽に投資することを可能にするツールだ」と説明している。「ブレイク前のアーティストに誰よりも早く投資することで、そのアーティストがブレイクする瞬間に立ち会える」と3LAUは述べている。

彼らはNFTが本格的に普及するのは「5年から10年先になる」と話したが、ドーシーとジェイ・Zが手を組むことで、その流れが加速するかもしれない。

編集=上田裕資

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