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(C)Rocket Lab

ニュージーランドに本拠を置く宇宙開発企業「ロケットラボ(Rocket Lab)」は、衛星コンステレーション用の小型衛星を運搬するロケットを、2024年から打ち上げる予定だ。同社は将来的には人間の輸送も計画している。

ロケットラボは3月1日、ミディアムクラスのロケット「ニュートロン(Neutron)」を発表した。ニュートロンは、8トンの物資を軌道に打ち上げることができる。これは、ロシアのソユーズロケットとほぼ同じ重量だ。

ニュートロンは、高さ40メートルの2段式ロケットだ。ロケットラボの現行のロケットであるエレクトロン(Electron)の高さが18メートルで、ニュートロンはその約2倍の大きさとなる。エレクトロンは、これまでに18回打ち上げられ、合計97基の衛星を運搬している。

ロケットラボのCEOであるPeter Beckによると、ニュートロンは衛星コンステレーション用の小型衛星を大量に運搬するのに適しており、衛星の打ち上げ市場で独占的なシェアを獲得することが期待できるという。

「今後10年で計画されているメガコンステレーションの打ち上げのためには、これまでと異なるロケットが必要になる。メガコンステレーションの打ち上げに特化し、サイズも適したロケットが市場には存在しない」とBeckは話す。

ニュートロンのフェアリングの直径は4.5メートルで、1回の打ち上げで大量の小型衛星を輸送することができる。メガコンステレーションとは、大量の衛星によって構成される衛星網で、衛星インターネットの提供などを目的としている。

最も有名な衛星コンステレーション計画であるスペースXの「スターリンク(Starlink)」は、4万2000基の衛星から高速インターネットを提供することを目的としている。スペースXは、自社製のFalcon 9ロケットで60基の衛星を打ち上げているが、他の企業も衛星コンステレーションの打ち上げを計画している。

「例えば、Telesatの場合、衛星1基当たりの重量が700キロある。20機のオービタルプレーンが1機当たり11基の衛星を運搬する。1機当たりの重量は8トンに達する」とBeckは話す。

一方で、衛星コンステレーションは、物議も醸している。軌道上に衛星やスペースデブリが増えるほか、天文観測に悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。これに対し、Beckは地球軌道をサステナブルに使用していくことを心掛けるとしている。

「金星の探査」も計画中


「我々は規制を遵守し、衛星打ち上げに対する世界的な議論に応えていきたい」とBeckは言う。

ロケットラボによると、エレクトロンとニュートロンによって、2029年までに大型衛星を除く98%の衛星を打ち上げることが可能になるという。

編集=上田裕資

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