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右)クーパンCEO ボム・キム(Han Myung-Gu/WireImage/Getty Images)

韓国版アマゾンと呼ばれるクーパン(Coupang)は3月1日、ニューヨーク市場でIPOを実施すると発表した。同社は最大で36億ドルの資金調達を行い、460億ドルから510億ドル(5兆4500億円)の評価額を目指しており、実現すれば米国市場で今年最大のIPOとなる見通しだ。

クーパンの評価額は、2018年にソフトバンクのビジョンファンドから20億ドルを調達した際には90億ドルとされており、わずか数年で爆発的に上昇している。

提出書類によると、クーパンの創業者でCEOのボム・キム(42)はIPO後の同社株の10.2%を保有するという。株価目標が1株あたり27ドルから30ドルであることを考えると、キムの保有資産は47億ドル(約5000億円)以上に跳ね上がることになる。

米国籍のキムは7歳で韓国を出国し、マサチューセッツ州のボーディングスクールに13歳まで通っていた。ハーバード大学のビジネス・スクールを中退し、現在は韓国に居住する彼は2010年にクーパンを創業したが、設立当初の同社は、グルーポンに似たビジネスモデルの企業だった。その後、eBayのようなマーケットプレイス型の事業へのピボットを経て、クーパンはEコマース企業として成功した。

2015年の初頭までに、クーパンはセコイア・キャピタルやブラックロックなどから5億ドル近くの資金を調達し、オムツや米、ミネラルウォーターなどの生活必需品を迅速に配達する体制を整えた。

同社はその後、当日配達サービスを開始し、現在では韓国全土で24時間以内に生鮮食品を各家庭に届けている。クーパンは競合のどの企業よりも迅速な配達を実現したことで、パンデミックの間も売上を伸ばせたと報じられている。同社は現在、韓国市場のみで事業を展開中だ。

クーパンの2020年の総売上高は前年比90%増の120億ドル近くに達したが、黒字化には至らなかった。目論見書によると、2020年の純損失は4億7500万ドルで、2019年の7億ドルよりも縮小していた。

編集=上田裕資

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