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I cover retail, from fashion to grocery, and its dance with technology

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消費者はオンラインショッピングをますます利用するようになっているかもしれないが、実店舗に対するニーズを過小評価してはいけない。

それを証明する最新の証拠が、高級ブランドの中古品売買を仲介する「ザ・リアルリアル」の決算だ。同社は、ホリデーシーズンを含む2020年第4四半期以降、カリフォルニア州のパロアルトとニューポートビーチ、ニューヨークのブルックリンに地域密着型の小規模な実店舗をオープンさせてきた。2021年第2四半期末までに、同様の店舗をさらに10店ほどオープンさせる計画だと述べている。

いったいなぜだろう? ザ・リアルリアルが2月22日に明らかにしたところによると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって需要が打撃を受けて以来、同社のプラットフォームにおけるGMV(流通取引総額)も停滞していたが、2020年12月に初めて増加に転じた。そしてその際、新規販売委託者(自分の持つブランド品の販売をザ・リアルリアルに依頼する顧客)のうちおよそ30%は、13店の実店舗に由来していたという。

同社によれば、実店舗にやってくる販売委託者は、それ以外の販売委託者と比べて、持ち込む販売価値が1.5倍を超えるという。また、「実店舗でもオンラインでもショッピングをする購入者」は、「オンラインのみを利用する購入者」に比べて、年間で3倍の時間をショッピングに費やしている。

ザ・リアルリアルのジュリー・ワインライトCEOは2月22日に行われた決算発表の際、「抑えられてきた需要が存在することが明らかになっている」と語った。「こうした地域密着型の小型店舗を、コロナ以前と比べて迅速に黒字化に向かわせる有利な条件がいくつか存在している」

ワインライトによれば、店舗の家主たちも、短期賃貸契約に積極的になっているという。賃貸が「急激に」落ちこんでいるためだ。

実店舗の「迅速な黒字化」は、ありがたいことだろう。サンフランシスコを拠点とするザ・リアルリアルの第4四半期における損失は、前年同期比で2倍以上に増加していた。同四半期のGMV、すなわちプラットフォーム上で販売された商品の金額は、1%減の3億120万ドルだった。委託販売およびサービスの売上は16%減少。期待外れの決算が発表された後、ザ・リアルリアルの株価は2月23日に13%下落した。

当然のことだが、実店舗は、買い物客に訪問する理由を提供することが必要だ。2020年には、大手チェーンの閉鎖店舗が記録的な数に達し、JCペニーやGNCのほか、「アンテイラー」の親会社アシナ・リテール・グループ(Ascena Retail Group)などの小売事業者が破産を申請した。そのいっぽうで、宝探し的な体験を提供するコストコなどの小売事業者は、オンラインでの売上も増加しているが、実店舗からも引き続き利益を得ている。

第4四半期の平均注文金額が449ドルだったザ・リアルリアルにとって、実店舗は、じかに手で触れて感触を確かめたいという欲求に応えることができる場所だ。また、成長する高級品リセール市場において、同社は絶好の位置につけている。

コーエン・アンド・カンパニーの最新予測によれば、アパレル、シューズ、アクセサリー市場のなかで、リセールやレンタルを含む「リ・コマース(re-commerce)市場」が占めるシェアは、2019年の7%から、2020年には14%に倍増する可能性があるという。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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