Photo by Samuel Corum-Pool/Getty Images

シリコンバレーに本拠を置く、EV(電気自動車)向け充電ステーションネットワークを運営する企業「チャージポイント(ChargePoint)」が3月1日、ニューヨーク市場に上場した。大手自動車メーカーやEV関連のスタートアップが、脱化石燃料の取り組みを進める中で、充電ステーションの需要は今後、大きく高まることが予測されている。

チャージポイントCEOのパット・ロメオは、米国のバイデン政権による様々な施策やインセンティブの後押しを受けて、事業を拡大しようとしている。同社は、昨年9月に発表されたSPAC(特別買収目的会社)の「スイッチバック・エナジー・アクィジション」との合併によって株式を公開し、約4億8000万ドル(約513億円)を調達した。

EV向けの充電ネットワーク企業として世界初の上場企業となったチャージポイントの株価は1日のニューヨーク市場で約1%下落し、30.58ドルで取引を終えた。

EV分野ではリビアンやルーシッド・モーターズ、フィスカーなどの新興企業が数十億ドルを調達し、VWやGM、フォードなどの大手もEVに注力しているが、米国でのEVの販売台数は依然として低く、2020年の新車販売台数にEVが占める割合は2%以下だった。この市場のトップを走るテスラは、早くから独自の急速充電ステーションを整備し、顧客への訴求力を高めてきた。

チャージポイントと競合のEVgo などの企業は、EV市場の拡大を大きな機会と捉え、テスラのドライバー向けにも充電サービスを提供中だ。チャージポイントは北米と欧州で11万5000 以上の充電ポートを提供し、そのうち 2000 以上が DC 急速充電に対応している。

ジョー・バイデン大統領は昨年の大統領選挙キャンペーンで、EVのドライバーを支援するために、少なくとも50万台の公共の充電器を追加する計画について語り、バイデンが運輸長官に任命したピート・ブティジェッジも先月の上院の公聴会でこの目標を強調した。

チャージポイントCEOのロメオは今後、運輸省とエネルギー省が同社の事業を後押ししてくれることを期待している。バイデンがエネルギー省の長官に指名したジェニファー・グランホルムは、チャージポイントとEVバスメーカーのプロテラの取締役会のメンバーでもある。元ミシガン州知事のグランホルムは、自動車業界とも深いつながりを持っている。

ロマノは、企業が駐車場にEV充電器を設置する際に、政府が助成金を支払うことも、有効なオプションとして考えられると述べている。

「セグメントごとに様々な取り組みが必要になる。EVを普及させる上では、職場や自宅、外出先など、様々な場所に充電ステーションを整備することが必須となるだろう」と、ロメオは話した。

編集=上田裕資

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