ビジネス

2021.03.01 18:00

「インフルエンサーグッズ製造」でユニコーンを目指すジュニパー

ニキータ・コポトゥン (c) JUNIPER



左から弟デニス・コポトゥン、母親、ニキータ・コポトゥン (Photo by Nikita Kopotun)
advertisement

インターネットで育ったジュニパーのクライアントたちと違い、コポトゥンは、小さいころからバレエスタジオで大半の時間を過ごし、一流ダンサーを目指して練習を積んできた。17歳のときに膝蓋腱炎でバレエの道は諦めたが、それまでに積み重ねてきた体験がジュニパー創業者として成功する土台になったと考えている。「バレエを通じて、自らを律することと労働倫理をたくさん学んだ。おかげで、ビジネスの世界にうまく転向できた」とコポトゥンは言う。

その粘り強さがあったからこそ、ユーチューブ動画シリーズ「Yesterday I Asked You」が視聴回数9200万回を超えるクリエイター、ジャック・ダグラス(Jack Douglas)との提携を実現できたのだ。

きっかけは、ジュニパーがダグラスに対していきなりメールを送り、「Yesterday I Asked You」をボードゲームにする企画について尋ねたことだった。ダグラスは、「私はもう何年も前から、『Yesterday I Asked You』をどうしてもゲームに発展させたいと思っていた」と説明する。「ジュニパーがなければ、『Yesterday I Asked You』のボードゲームは誕生しなかっただろう」
advertisement

両者は、2021年春に発売予定のボードゲームに加えて、ダグラスが飼っているアメリカン・エスキモードッグ「Klondike」のぬいぐるみも製造した。

ジュニパーはここ1年で目覚ましい成長を遂げたが、コポトゥンはその成功に安住するつもりはない。目指すのは、ジュニパーをテック・プラットフォームへと進化させることだ。インフルエンサーが自分でショップを開設し、カスタマーサポート担当者の力を借りずにグッズを販売できるようにしたいという。2022年初めには、利用開始にこぎつけたい考えだ。

それと同時に、製造工程を改善して受注を増やすとともに、さまざまな生産数に対応できるようにして、フォロワーがさほど多くないインフルエンサーの注文にも応じられるようにすることも目標に掲げている。

「私たちは、ありとあらゆるインフルエンサーを支援し、残り99%のクリエイターにも手を広げたいと心から願っている」とコポトゥンは述べる。「そうすれば、今後数年で、ジュニパーはユニコーンを達成できるに違いない」

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事