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2021.03.02

【2月第4週資金調達まとめ】「NP後払い」運営のネットプロテクションズが60億円の資金調達

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、2月4週目の“注目のトピック”として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

ネットプロテクションズホールディングス


調達額:60億円
調達先:ジェーシービー
備考:資本業務提携

未回収リスク保証型の後払い決済サービス「NP後払い」の運営を行うネットプロテクションズの親会社。

2002年に、日本で初めて未回収リスク保証型の後払い決済サービス「NP後払い」の提供を開始。取扱高前年比約130~140%のスピードで成長を続け、現在ではサービス開始以来の累計利用件数が1億7000万件を突破するまでに成長している。

他にもいくつかサービスを展開している。購買体験がこれまでより快適になる新しいカードレス決済「atone(アトネ)」や台湾においてもカードレス決済サービス「AFTEE(アフティー)」をリリースし、日本発のクレジットインフラのグローバル展開を進めている。

2021年にはジェーシービーを引受先とする約60億円の第三者割当増資を実施。今回の資金調達に伴い、国内外において拡大するBNPL(Buy Now, Pay Later=先に買って後から支払う決済)市場における事業連携を開始する予定だ。

ALE


調達額:22億円
調達先:スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー / Horizons Ventures / 東北大学ベンチャーパートナーズ
備考:2022年4月までを目処に調達を完了する予定 / 個人投資家を含む / シリーズA

人工流れ星事業「Sky Canvas」などの宇宙関連エンターテインメント事業や衛星事業などを行っているスタートアップ。

学生時代にサイエンスとエンターテインメントの会社を設立し、卒業後はゴールドマン・サックスの証券戦略投資部にて債券投資事業やPE事業に従事した岡島礼奈氏が2011年に設立した。

「Sky Canvas」は、軌道上の人工衛星から特殊な素材の粒を宇宙空間に放出して大気圏に突入させることによって流れ星を人工的に再現することを目指している。

ただ人工的に流れ星を再現するにとどまらず、自然界の流れ星や隕石のメカニズムを解明したり、これまで観測が困難であった高層大気の挙動を観測するなど科学の発展にも寄与しており、社会貢献性も非常に高い。

2021年2月末にはスパークス・イノベーション・フォー・フューチャー、Horizons Ventures、東北大学ベンチャーパートナーズ、他個人投資家等を引受先とする第三者割当増資を実施。2022年4月までを目処に総額約22億円(今回の資金調達金額を含む)の調達を完了する予定だ。

この調達を通し、2023年に技術実証を予定している人工流れ星衛星3号機の開発及び同年のサービス開始に向けた事業開発、2021年度に技術実証を予定しているEDT(導電性テザー)を利用したデブリ化防止装置の開発、さらには大気データ取得活動の要素技術開発及びその体制構築を着実に実行していく予定だ。
次ページ > 決済代行・信用保証サービスやVR空間クリエイティブプラットフォームほか

文=STARTUP DB

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