米国が「平常に戻る」のは2023年以降に、ビル・ゲイツが指摘

ビル・ゲイツ(Photo by Mike Cohen/Getty Images for The New York Times)


途上国でのワクチン接種を急ぐべき


「不幸なことに、ワクチンの初期の配布はこの施策について否定的な政権の下で行われていた。今では遅れを取り戻すことが困難になったが、米国では約3カ月以内に供給と物流の課題が解決されるだろう」と彼は続けた。

新型コロナウイルスの再感染は、以前から確認されているが、それらがどの程度広まっているかはまだ不明で、ワクチン接種がまだ本格化していない国では、より有害であることは確実だ。

先日はガーナに、米国ではまだ承認されていない2つのワクチンのうちの1つである英国のアストラゼネカ製ワクチンが出荷されたが、ワクチン接種の取り組みが進んでいる発展途上国は、まだほんの一握りだ。一方、世界の新型コロナウイルスによる死者は2月26日に250万人を突破した。

全米経済研究所(National Bureau of Economic Research)が1月に行った調査で、ワクチンが途上国に十分に早く行き渡らなかった場合、世界の経済生産高は3兆ドル(約320兆円)の打撃を受ける可能性があり、米国などの先進国は最大でその打撃の半分に直面することになるという。

編集=上田裕資

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