Analyzing tech stocks through the prism of cultural change.

(c) Beyond Meat

イスラエルの企業「リディファイン・ミート(Redefine Meat)」が、3Dプリンターで代替肉ステーキを作る技術を開発し、投資家たちはその利益にあずかろうと先を争っている。投資家にとっては、この業界に参入するベストな方法だ。

リディファイン・ミート幹部は2021年2月16日、世界的な投資家で構成されるコンソーシアムから2900万ドルを調達したと発表。同社はその資金をもとに、デジタル技術を利用して、見た目も匂いも味も本物そっくりのステーキ肉を製造する計画だ。

投資家たちは、リディファイン・ミートの状況を観察しつつ、ビヨンド・ミートの株式購入を検討すべきだろう。

革新的な各社はずっと以前から、最先端の3Dプリンターを使って、試作品を作成したり、部品を少量生産したりしていた。パソコン画面に表示される情報をヒューレット・パッカード製などのインクジェットで紙に印刷すれば物理的な書類になるのとまったく同様に、物体を文字通りプリントアウトすることができるのだ。その際には、コンピューターによる計算と、紙やインクに相当する物理的材料が必要になる。

そして、食べ物を3Dプリンターで作り出そうとする場合、どんな「インク」を使うのかが問題になる。

リディファイン・ミートが開発した技術では、ステーキ肉をプリントするための「インク」として、肉牛が食べる栄養素に類似した植物由来の材料を使っている。このインクに含まれる穀物と豆類のたんぱく質が筋肉の質感を生み出し、脂質と各種の酸が、肉汁のような風味や血液、肉の色を再現する。

こうした話は、奇想天外に感じられるかもしれないし、不快感を催す場合もあるかもしれない。しかし、リディファイン・ミートが3Dプリンターで作ったステーキ肉はイスラエルで広く実食テストが行われ、高い評価を受けた。

現地メディア「タイムズ・オブ・イスラエル」の2月16日付け報道によると、イスラエルの食品販売業者による目隠し検査では、リディファイン・ミートの製品と本物の肉を区別できなかった試食者が90%に上った。そのため、精肉卸売業者ベスト・マイスター(Best Meister)はリディファイン・ミートの製品を取り扱うことを決定した。投資家もそれに続いている。

リディファイン・ミートに投資したのは、香港のハピネス・キャピタル(Happiness Capital)、米ニューヨークに拠点を置くハナコ・ベンチャーズ(Hanaco Ventures)、グアテマラのロサ・グループ(Losa Group)、オランダのプライム・ベンチャーズ(Prime Ventures)、シンガポールを拠点とするK3ベンチャーズ(K3 Ventures)などのベンチャーキャピタル企業に加え、著名な個人投資家ジェレミー・コラーなどだ。

彼らの目標は、植物由来の代替肉市場へと向かう大きなトレンドの先頭に立つことだ。ニューヨーク・タイムズ紙が2019年10月に報じたところによると、同市場は2030年に850億ドル規模に成長する可能性を秘めている。

現段階では、投資家はビヨンド・ミートに注目すべきだ。米カリフォルニア州エル・セグンドを拠点とするビヨンド・ミートは、2019年5月に新規株式公開(IPO)を実施して大きな話題となった。取引初日、株価は公募価格の25ドルから一気に急騰し、終値は65.75ドルと163%高を記録した。それから1年と経ずに株価は240ドルまで上昇し、時価総額は148億ドルに達した。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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