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ゼロイチの創り方を考える


2020年1月、武漢で当時原因不明の肺炎が猛威を奮い始めた頃、Cuzen Matchaはラスベガスで開催されたCESで、世の中へのお披露目をすることができた。CESでは製品のコンセプトと革新性が評価され、「Innovation Awards Honoree(イノベーション賞)」を受賞した。

その後、2020年8〜9月にはKickstarterでのクラウドファンディングを成功させ、10月に全米発売。発売直後の11月にはTime誌から「Best Inventions of 2020」に選出され、Cuzen Matchaの認知が拡がっているという。

新しいお茶体験を世界に


米国ではカフェインの刺激が強すぎるコーヒーによるカフェインクラッシュに対する問題意識がたかまり、リラックスとリフレッシュを両立できる抹茶に注目が集まっている。良質な抹茶にはテアニンが多く含まれるため、そのテアニンが心を落ち着かせながら、カフェインによる覚醒・リフレッシュ作用がなだらかに、そしてゆっくりと効いてくるという。そのため、特に健康や食に関心が高い人たちが抹茶に価値を見出してくれているのだという。

この流れに乗って、塚田は新しいお茶の体験を創り出そうと考えている。抹茶を飲むことは茶葉を丸ごと食べ、その栄養素を摂ることになる。そうすると、やはりオーガニックな茶葉が好まれる。

また、茶葉を丸ごと使う抹茶は、コーヒーや紅茶と比べてゴミが少ないという利点もある。Cuzen Matchaが目指すユーザー体験は、抹茶を日常的な飲み物として楽しむことと、抹茶を飲むというライフスタイルを楽しむことの両面でサステナブルな価値を提供できるのだ。

ニューノーマルにおいて、「心身の健康」はさらに重要性を増していく。その中で、抹茶の持つ可能性を引き出してくれるCuzen Matchaの需要はさらに拡大していくだろう。現在、塚田は今年の夏に日本での販売を開始する計画も進めているという。

抹茶を飲むことによって得られる体験のサステナビリティと、お茶の生産や消費も含めた産業としてのサステナビリティ。塚田の挑戦によって、日本のお茶産業に変革がもたらされることを期待したい。

文・写真=入澤諒

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