「Marisol」のファッションエディター坪田あさみさんが提案する、日々考えているおしゃれのこと。今回は、ちょっと高価でも少しずつ買い集めたい「一生物」について。


昨年、日本橋髙島屋でイベントを開催したときのこと。参加された方から、「一生物の見極め方とは?」という質問をいただきました。

おそらく質問者は「間違いのないお買い物の参考にしたい」、もしくは「お誕生日などの記念にずっと使える価値のあるものが欲しい」という一般的な意図からだったと思います。

はて自分は「一生物」をどのように捉えているのかな? と少し考えるきっかけになりました。

ハイブランドのバッグなど高いものを購入する時の自分への言い訳として「これは一生物だから〜」という呪文。これをブツブツと唱えながらお買い物をされた経験のある方も多いのではないでしょうか。

実は私も30代半ばまでよくこの呪文を使ってました。その頃の私の中での「一生物」とはこの上っ面のつぶやき程度。本気で一生使うかどうかを考えて買っていた訳ではないと思います。

言葉の重軽はさておき、世の中には本当に言葉通りの「一生物」は存在するのでしょうか?

30代前半に買ったものが70代になっても似合い、みすぼらしくへたることなく、本人も飽きずに使い続けたいと思えるアイテム。こう書くと奇跡のように感じてしまいます。

エターナルと言われるパールやダイヤモンドでさえも、年齢によって似合う玉のサイズやカラット数、加工の仕方やデザインはどんどん変わっています。使いたいシーンやコーディネートの仕方も違ってくるでしょう。ゆるやかとはいえ、ジュエリーや時計にもトレンドは存在しています。


左/ティファニーの一粒ダイヤのピアス。おそらく20代後半で手に入れた物なのでプチっと控えめサイズ。さりげない大きさですがピアスの重ね付けが流行っている今なら大人もいけます。流行に左右されないシンプルなデザイン。右/30代前半に買ったTASAKI by MHTのパールネックレス。カジュアルに使いたいと思ってこれを買ったのですが、パールが持つコンサバ感を当時はうまく使いこなせず、これまであまり出番なし。でもこれからの年齢こそ活躍させたい。

ただ、一般的な意味から少しずらした「一生物」と思えるものなら、少なからず存在することに気づきました。

文=坪田あさみ

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