EV分野ではこのところ、SPACとの合併による上場が相次いでいる。Xosはこの取引で5億7500万ドルの資金を受け取るが、そのうち2億2000万ドルは複数の商用トラックディーラーを含むJanus Henderson InvestorsとThompson Truck Centersが率いるグループからの投資だ。
Xosの株式はティッカーシンボル「XOS」でナスダック市場で取引されることになる。
XosのCEOのダコタ・セムラーは声明で次のように述べた。「私と共同創業者は2016年に、商用車の設計やエンジニアリング、開発を通じて輸送分野の脱炭素化をミッションとする企業を設立した。私たちの目的は、従来の化石燃料車に代わる優れた代替手段を顧客に提供していくことだ」
NextGenを設立した元ゴールドマン・サックスのジョージ・マットソンは、今回の取引で調達した資金は、Xosの車両やバッテリーの製造キャパシティを拡大し、次世代のバッテリーテクノロジーの研究を継続するために使われると述べている。マットソンはXosの取締役会に参加する。
XosのCEOのセムラーと、COOのジョルダーノ・ソルドーニは2020年のフォーブスの「30アンダー30」に選出されていた。彼らは今後も現在のポジションにとどまり、CTOのロバート・ファーバーやCFOのキングスレー・アフェミケを含む既存のチームはそのまま維持される。
2019年にThorから社名を変更したXosは、貨物輸送大手のUPSやウィギンズ・リフト、ローンスター、銀行の現金輸送車を手がけるルーミスなどの企業向けに商用EV車を製造している。プレスリリースによると同社は現在、6000台以上の受注を抱えているという。
Xosの電動商用トラックは、物流分野の二酸化炭素排出量を削減する上で、大きな威力を発揮することが期待されている。Xosは、電動商用車の市場規模を1000億ドルと試算している。