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2021.03.03 10:00

「世界は1つになり、終わるのか」、台湾デジタル大臣とIT企業役員の作家に見える未来


タン:聞いたことはありますがまだ見てはいないです。でも『ゴースト・イン・ザ・シェル(攻殻機動隊)』は映画もTVシリーズも見ました。『ネオ・ジェネシス・エヴァンゲリオン(新世紀エヴァンゲリオン)』も(注8)。

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(撮影:姚 巧梅)

上田:タンさんは今、とても忙しいですよね。どうやって見る時間をつくっているのですか。

タン:デジタル大臣になる前に見ました。

上田:ですよね。鬼滅の刃は最近のアニメですものね。今は忙しくてなかなか見られない。

タン:映画で最近見たのは『TENET テネット(原題はTenet)』です。夜中に見たので、そのときは作品を感じるだけで何も考えませんでした(注9)。

映画を見た後、寝たわけですが、昨年1年間の中で最も長く寝ました。10時間以上も。目が覚めると、なるほど、とすべてが頭の中でつながりました。睡眠は魔法ですね(注10)。

注8:『攻殻機動隊』は士郎正宗によるSF漫画。初出は『ヤングマガジン海賊版』(1989年5月号)。劇場用アニメ映画が1995年に、テレビアニメ作品が2002年に、それぞれ公開された。『新世紀エヴァンゲリオン』は庵野秀明監督によるSFテレビアニメで1995年10月から放送された。漫画や劇場用作品も作られた。

注9:『Tenet』はクリストファー・ノーラン監督・脚本・製作のSF映画。米国や日本では2020年9月に公開された。ノーランは2000年代の新生『バットマン』シリーズを監督した。デジタル技術から距離を置き、フィルムによる撮影にこだわり、インターネットや電子メールを使わないことで知られる。

注10:タン氏は自著で次のように述べている。「私は寝る前に仕事に必要な資料をすべて読み込みます。ただ、読み込むだけで何も判断しません。(中略)インプットが終わると『明日起きたらこの問題の回答を得なければならない』と思って眠りにつきます。すると翌朝目が覚めたら頭の中に回答ができあがっています」。『Au オードリー・タン 天才IT相7つの顔』(アイリス・チュウ、鄭仲嵐著、文藝春秋)によるとタン氏は「毎朝7時から夜7時まで仕事をし、近ごろは歩いて出勤し、夜もほぼ飲み会には出席しない。毎日必ずすべてのメールに返事をしてから就寝し、7時間半から8時間の睡眠を確保する」。
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文=谷島 宣之

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