小熊氏は、著書『世界一100人を同時通訳してわかった「最速」で結果を出す人の成功哲学』(光文社)のなかで、どうやってその奇跡を起こしてきたのか、また通訳者として接してきたカリスマたちの「成功哲学」を明かしている。
本稿では、小熊氏が通訳者としてじかに接してわかった「世界で活躍する一流たちの成功法則」を、同書より紹介する。
サクセスストーリーの始まりはボランティア
小熊さんの成功のきっかけは、ボランティアの通訳者として参加したTEDxTokyoでした。
誰もが世界中に向けてプレゼンテーションできるTED。東京でTEDxTokyoが始まったばかりの2011年、字幕や通訳の体制が満足に整っていない中、通訳仲間と一緒にボランティアで通訳を引き受けます。そしてリーダーとして、大舞台の経験がない人でも同時通訳できるように指導します。さらに2012年には、自身が登壇者となりスピーチを披露しました。
それ以降、首脳が集まる国際会議や官邸の記者会見、世界的な著名人などの同時通訳を任されるように。安倍晋三前首相、当時官房長官を務められていた菅義偉首相をはじめ、著名な政治家や、歌手・作家・科学者といった文化人など、誰もが知る著名な方だけでも100人以上を通訳してきました。
持ち味を活かせば誰でも世界一になれる!
小熊さんが同時通訳を務めてきたなかでも、特に強く影響を受けたのが世界ナンバー1コーチ、アンソニー・ロビンズ氏です。
アンソニーの教えの中に、パフォーマンスと報酬の関係を表す「報酬のピラミッド」があります。
一番下のPoor(劣っている)レベルのとき、報酬はPain=痛みでしかありません。貧困状態です。それが、Good(良い)、Great(プロだねと言われる)、Excellent(プロ中のプロ)とレベルが上がってくると徐々に報酬も上がってきますが、Excellentでも、Outstanding(ずば抜けた)レベルとは雲泥の差があります。
では、どうしたらOutstandingになれるのでしょうか?