米FBIがNYクオモ知事を調査、「コロナ死者数の過小報告」で

米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(Spencer Platt / by Getty Images)

米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事が、高齢者施設における新型コロナウイルスの死者を過小報告していた問題で、FBIと連邦検察官らが調査を開始したと2月17日、複数のメディアが報じた。この件は、クオモ知事にとって大きなスキャンダルに発展しそうだ。

ABCニュースによると、このニュースは現地紙のタイムズユニオンが17日に最初に報じ、後にニューヨークタイムズ(NYT)によって確認された。調査はまだ初期段階にあるが、すでに召喚状が発行されたという。

先週、知事の補佐官の一人は、クオモ知事が、死者数の問題をトランプ前政権からの攻撃材料に使われることを恐れ、高齢者施設の死者数のデータを一時的に保留していたと述べていた。

ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は先月、州が報告した老人ホームでの死者数が、最大50%もの過小報告になっていたと指摘した。州の保健局は、老人ホームから病院に搬送され、病院で死亡した入居者を「施設での死者数」に含めていなかったという。

フォーブスはこの件でクオモ知事にコメントを求めたが、期限までに回答は無かった。FBIとニューヨーク州東部地区裁判所はコメントを拒否した。

クオモ知事は、かつてパンデミックへの対応を称賛されたが、死亡者数の操作の問題は大きな法的及び政治的論争に発展している。知事は、この問題を議会で追及された際に、彼の政権が透明性を欠いていたことを認めたが、不正を行ったことは否定した。

それでも、両党の議員らは激怒している。民主党のロン・キム議員は17日、彼が知事を批判した後、クオモ知事から電話があり、「お前を破滅させる」と脅されたと公の場で述べた。

編集=上田裕資

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