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2021.02.19 07:30

トヨタも参加する中国の自動運転エコシステム「アポロ」の全貌

Photo by TPG/Getty Images

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中国の検索大手バイドゥ(百度)は先日、広州でマルチモーダルMaaSのパイロットプログラムを開始した。このプログラムは、同社の自動運転ソリューション「アポロ(Apollo)」を搭載した様々な車両を統合するもので、広州市民は、アプリを介してロボットタクシーや自動運転バス、警察ロボット、飲料などを販売するカートを利用することができる。

バイドゥは、アポロを活用した車両プラットフォームの統合を目指しており、今回のパイロットプログラムはその最新の事例となる。同社によると、アポロのパートナー企業には、膨大な数の中国の自動車メーカーをはじめ、BMWやフォード、トヨタなど世界で210社を数えるという。

バイドゥは、アポロをオープンソース化し、自動運転プラットフォームのデファクトスタンダードにすることを目指している。同社は広州で、下記の5種類の車両を合計40台運行している。広州市民は、バイドゥの地図アプリや「Apollo Go」アプリを使って、これらの車両にアクセスすることができる。

・第一汽車製「紅旗」のロボットタクシー
・バイドゥの自動運転バス「アポロン(Apolong)」
・金龍客車製のロボットバス
・バイドゥのロボット警察「アポロコップ(Apollocop)」
・新たなロボット車両(New Species Vehicles):スナック販売から掃除、道路の消毒などを行うロボット

ロボットタクシーを全国に拡大


バイドゥは、アポロを搭載した500台の車両を主に中国国内で運用しているほか、シリコンバレーでエンジニアリングを行っている。これらの車両がテスト走行した距離は、500万マイル(約805万キロ)に達する。

バイドゥのロボットタクシーは、同社が広州でローンチしたマルチモーダルサービス以外にも、北京や長沙市、滄州市で利用でき、これまでに21万人が乗車している。

現在、バイドゥは、アポロを搭載した車両のテストを中国の27都市で実施しているが、乗客は乗せていない。同社は、今後3年間でこれらの全都市でロボットタクシーサービスを開始する予定だ。

バイドゥは、米国でロボットタクシー事業を立ち上げる計画については、明らかにしなかった。現状、アポロのロボットタクシーには安全管理者が乗車しているが、バイドゥは、北京をはじめとする中国の各都市やカリフォルニアで無人公道テストを実施する許可を得ている。乗客を乗せない公道テストでは、これまでに約3万マイル(約4万8000キロ)を走行している。
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編集=上田裕資

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