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dowell/Getty Images

鏡はうそをつかないと言われるが、あなたの代わりに服を試着することはできるだろか?

モダン・ミラー(Modern Mirror)を創業したカナダ人女性ニコール・リーダーは、技術専門家チームとともに新たな服の試着技術「アバンギャルド・フィッティング・システムズ(AFS)」を開発した。

AFSは、基本的なスキャンを通して仮想世界で服を試しに見ることができる拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の一歩先を行き、複数のカメラを使った医療グレードのボディースキャナーで顧客をスキャンできるものだ。

試着体験を革新させる必要性をリーダーが意識したのは、顧客がさまざまな理由から何着も試着したがらないことに気づいたのがきっかけだ。

AFSのシステムは試着プロセスを短縮し、営業スタッフが商品を持って試着室を行き来するのではなく、代わりにコレクションや販売中の商品の特徴について顧客とのコミュニケーションに時間を割けるようにすることを目指している。

AFSは、特に電子商取引の分野で、業界を悩ます返品を減らすことができる。リーダーは筆者の取材に対し「消費者の40%は自分のサイズやフィット感、自分に似合うかどうかが分からず、複数の商品を購入している」と指摘した。

AFSの仕組みは?


AFSの仕組みはこうだ。顧客は体にぴったりした衣類を選んで着用し、複数のカメラが顧客の体をスキャンする。カメラは1.5ミリ秒の間に、体型やサイズを捉えた数百枚の画像を撮影する。一度撮影した顧客プロフィールは、実店舗での買い物とネットショッピングの両方に活用できる。体のサイズや体型が大幅に変化しない限りスキャンをやり直す必要はない。

AFSが、現在市場に存在するナイキ・フィット(Nike Fit)やワービー・パーカー(Warby Parker)のバーチャルな眼鏡試着などと異なる点は正確性だ。リーダーは「当社の画像精度は最大0.5ミリメートルだが、他のシステムではそれが1~3センチメートル以内だ」と説明。またARやVRのアプリは、モダン・ミラーのように複雑な動きに対応しておらず、試着した際の様子も表示されない。

AFSには、試着室やその後のネットでの仮想試着以外にもメリットがある。同システムでは3Dサンプルメーカーらがブランドの製品をデジタル化しているため、パターン・デザインの構想開始からサンプルや在庫品、顧客の体の物理的なスキャンまでサービスをフル活用できる。

リーダーは、AFSを使えばひだや縫い目、さらには高級服の刺しゅうなど、衣類の細かい部分までデジタル化できると述べた。

翻訳・編集=出田静

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