「グッドビジネスは魅力的なアートか?」 ~現代アートとブランドビジネスの相関性

MGP/Getty Images

もうすぐ春がやってくる。新年度で新しい生活を迎える人も多く、気分転換にリフォームや部屋の模様替えをしたくなる季節だ。

最近は、コロナ禍でのオンライン会議などで、自宅の部屋が他人の目に触れることも多い。またリモートワークで家に居る時間が長いことから、インテリアを見直す機会も増え、模様替えのモチベーションも高まるだろう。

そんなときには、「アートでも飾ってみたい」という気分にもなるのではないだろうか。私がこの時期よく聞かれるのが、「何を購入すべきか」という質問だ。

アートとは、以前にこのコラムでも書いたように、「感情の絆を結ぶもの」であるから、その質問に答えるなら、「好きなものを購入すべき」が正解となる。

しかし、よくよく考えてみると、それは「アート」を選ぶ場合の話だ。

実は、世の中には「アートの顔をしたアートでないもの」が存在している。羊の皮をかぶった狼というところだ。逆に「アートの顔をしていないアート」もある。

今回は、部屋の模様替えでのアート選びで、購入する場合に注意すべきこと、そして「アートの顔をしてアートでないもの」について、書いてみたいと思う。

アートとは資産性があるもの


「アートの顔をしてアートではないもの」とはいったいどんなものだろう。

テレビのバラエティ番組「開運!なんでも鑑定団」を引き合いに出すまでもなく、世界的に見て、アートとは資産性があるものだということができる。資産性とは、株や金などと同じで、将来に収益が見込める価値があるかどうかということだ。

そう考えると、「自分にとってアートである」とか「自分が好きならいい」という判断は当てはまらないことになる。日本で「アート」と言ったとき、ここが曖昧になりやすいポイントなので、注意してもらいたい。

よく、何年後に売れるかどうか、価値が上がるかどうかについて、売る側が説明することなく(間違っても後々に売れないとは言わない)、「アート」と称して売っているのを見かけるが、これは問題だ。

ファッションのように「消費」を前提にしているプロダクトなら問題はないが、そもそも、将来に価値が上がる可能性があるものも、そのステージにないものも、同じアートというカテゴリーにして、一緒くたにしているのがおかしいのである。

文=高橋邦忠

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