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卒業式本番:CDの再生、ビデオ撮影など


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・演奏や合唱、CDなどを流す

いよいよ卒業式本番。楽器演奏や合唱をしたり、入退場のBGMとして市販のCDを流したり、スライドショーや動画を上映したりと、式当日には著作権に関する手続きが必要となるのかどうか、判断の難しい行為が多くある。

結論としては、上記で述べたすべての行為に、手続きは必要ない。卒業式でのこれらの行為は、営利を目的としない演奏・上映となるため、基本的には何の問題もないのだ。

思い出の記録・共有


・卒業式の模様を録音・録画する

保護者が自分の子どもの記録用にビデオ撮影などをすることは、個人的(家庭内)に楽しむための複製にあたるため、手続きは必要ない。

しかし、卒業記念DVDなどを作成するために録画、または録音をする場合には、著作権者(JASRAC等)への手続きが必要だ。その際、背景音楽に市販のCDなどを利用した場合は、レコード会社や演奏者の了解も必要となる。

・ブログや動画投稿サイトで卒業式の模様を公開する

卒業式の動画を学校のホームページや自身のブログなどにアップする場合、著作権者(JASRAC等)への手続きが必要となる。その際、背景音楽に市販のCDなどを利用した場合は、レコード会社や演奏者への了解も必要だ。

卒業式の動画を動画投稿サイトにアップする際は、例えばユーチューブやニコニコ動画などでは、運営者側がまとめてJASRACに手続きをしている。その場合、アップロードする人が個別に手続きする必要はない。しかし、動画に市販のCDなどが使用されている場合は、著作隣接権者(レコード会社、ビデオ制作会社、ゲームソフト制作会社、放送局など)の了解も必要になる。

「卒業ソングにおける著作権」、実はそれほど単純ではないことが確認できただろう。

卒業式では欠かせない「卒業ソング」には、思い出を蘇らせると同時に先生や友だちの尊さを感じさせてくれる、そんな力がある。その中で、取り扱う際に違法の恐れのある行為が含まれているのは、決して望ましいことではないだろう。「まぁいっか」という甘い考えで、子どもの人生における一大イベントでトラブルを招かないために。著作権について、今一度確認してみることをおすすめする。

文=長谷川 寧々 編集=石井 節子

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