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2021.02.15 12:00

米当局、ヘッジファンドの「ハゲタカ戦略」を公聴会で追及へ

Photo by Yuriko Nakao/Getty Images

米国のゲームソフト小売大手「ゲームストップ」などの株価が、掲示板Redditの投稿の影響で乱高下した問題で、米下院金融サービス委員会は2月18日に公聴会を開催する。株式取引アプリのロビンフッドに加え、シタデルやメルビン・キャピタル、RedditのCEOらが証言を行う。

同委員会の委員長を務める民主党のマクシーン・ウォーターズ議員は、「空売りやオンライン取引プラットフォーム、株取引のゲーム化などが市場や個人投資家に与えた影響に焦点を当てる」と述べた。

ロビンフッドは、ゲームストップを含むミーム株と呼ばれる銘柄の取り引きを一時停止したことで、超党派からの反発に直面し、市場の熱狂から利益を得ようとする個人投資家たちを妨害したとの批判を浴びている。

ヘッジファンドのメルビン・キャピタルはゲームストップ株の最大の空売り業者の 1 つであり、別のヘッジファンドであるシタデルから 20億ドルの資金注入を受けていたが、Redditに集うトレーダーらが株価を押し上げたことで巨額の損失を被った。

ビリオネアのケン・グリフィンが運営するヘッジファンドのシタデルにも厳しい目が注がれている。証券会社のシタデル証券は、同社とは別会社として運営されているが、同じくグリフィンが設立した企業であり、ロビンフッドから個人投資家の注文情報を購入しているからだ。

ウォーターズは公聴会の開催にあたり、声明で次のように述べた。「他の投資家に不利益をもたらす、私募ファンドによる略奪的な空売り行為は止めさせなければならない。労働者を傷つけるハゲタカ戦略をとる私募ファンドに停止を命じなければならない」

ウォーターズはさらに、「議員や証券規制当局は、このような捕食的な市場操作に対処し、投資家を保護し、市場を公正で秩序あるものにする責務を担っている」と述べた。

掲示板Redditの「r/WallStreetBets」などのフォーラムに集う個人投資家たちは先月、ゲームストップや映画館チェーンのAMCなど、いわゆるミーム株の株価を押し上げ、市場を混乱させた。この狂乱は、ウォール街に対する民衆の反乱とも形容され、小規模なトレーダーらに一時的な利益をもたらしたが、その後の株価の急落で莫大な損失を被った人もいた。

ピーク時のゲームストップの株価は348ドルに達したが、2月12日には52ドル付近に下落した。

「DeepFuckingValue」や「Roaring Kitty」というユーザー名で知られるキース・ギルという個人投資家も証言を行う予定とされる。ギルは掲示板上で、ゲームストップ株の上昇を招いた人物とされているが、彼は以前、登録証券ブローカーであったため、マサチューセッツ州の規制当局は彼の行為を調査しているという。

編集=上田裕資

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