ビジネス

2021.02.13

テスラ、自律走行技術を全面的にライセンス供与へ

Photo by Justin Sullivan/Getty Images


2020年に行われた投資家向けイベント「テスラ・オートノミー・デイ」で、マスクは現在この学習がDojoと名付けられた新たなスーパーコンピューターを使って行われていると述べた。2021年2月3日の電話会議でマスクは、Dojoが、他の自動車会社にライセンスされるパッケージの一部になる可能性を示唆した。

そうした展開の前に、テスラはバグを解決しなくてはならない。また業界他社は、カメラやレーダー、センサーシステムを強化して、Dojoの性能に見合ったデータを収集できるようにする必要がある。これは、周辺機器メーカーにゴールドラッシュをもたらすだろう。

ワシントン州カークランドに拠点を置くモノリシックは、パワーシステムの効率化に必要な小型集積回路を設計している。当然のことだが、自動車やトラックがEV化し電子部品が増えるなかで、効率化はきわめて重要だ。

モノリシックのマネージャーによると、現代の自動車にはすでに平均350ドル相当の半導体が搭載されている。今の自動車やトラックの購入者は、情報・エンターテインメントシステムでスポティファイが使えることや、より安全なLED照明、iPhoneの充電ポート、最先端の冷暖房システムを期待している。こうしたシステムはすべて高度なICを使用する。モノリシックのような企業にとって、次世代ADASや自律走行車は大鉱脈だ。

モノリシックは現在、世界のあらゆる主要自動車部品サプライヤーと提携している。デルファイ、ボッシュ、パナソニックオートモーティブ、マグナ(MGA)、三菱電機などを介して、同社はフォード、日産、BMW、メルセデス、GM、ボルボ、トヨタ、フォルクスワーゲンといった最終顧客に製品を提供している。

モノリシックの株式は、予想利益の64倍、売上高の21倍で取引されている。これらの指標は極端に思えるかもしれないが、同社が手にしている莫大なチャンスを考えれば、高騰した価格であっても同社株を買う投資家は賢明だ。同社の売上高は過去7年間、安定して10%台後半の成長を見せている。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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