オーロラのソフトウェアやセンサー、コンピューティングシステムは、トヨタのハイブリッドミニバンである「シエナ」に搭載され、2021年後半にテスト走行が始まる。
トヨタは以前ウーバーと自動運転技術で提携しており、ごく少数のオーロラの株式も保有しているが、「今回の提携は新たなアライアンスだ」と、オーロラの共同設立者でチーフ・プロダクト・オフィサーのスターリング・アンダーソンは話した。
「この提携の目的の多くは、トヨタがウーバーとの提携で構想していたような配車ネットワークでの自動運転技術の活用だが、3社の提携は新たな取り組みだ」とアンダーソンはフォーブスに述べた。
オーロラはトヨタのシエラ以外の車両もプロトタイプの候補として検討しており、そこには2018年のCESで発表されたトヨタのe-Palletteなどが含まれているという。同社は、デンソーとの間で、ハードウェアの量産化のためのオプションについても話し合う予定だ。
アンダーソンによると、トヨタは今回のプロジェクトで、オーロラへの出資は考えていないという。
世界最大の自動車メーカーであるトヨタと新たなパートナーシップを獲得したことは、オーロラにとって重要な一歩となった。オーロラは1月に、大型トラックメーカーのPaccarと提携し、物流分野の自動運転化を推進していくと述べていた。
オーロラはここしばらくの間、トラック輸送にフォーカスする姿勢を見せており、今回の取り組みでロボットタクシーに注力するのはやや意外にも思える。しかし、同社はATGを買収した際に、ウーバーから4億ドル(約420億円)の出資を受けており、ウーバーとも今後何らかのプロジェクトを始める可能性がある。
「今回の契約は今後数年のうちに、ウーバーを含む配車ネットワーク向けに、車両を量産するための下準備となる、商業的な話し合いを視野に入れている」と、アンダーソンは述べた。