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2021.02.13

「ロボットタクシー戦争」に備える米オーロラとトヨタの思惑

(C)Aurora and Getty Images


ウェイモやGMとの戦いも激化へ


「トヨタは社内に自動運転の技術チームを持っているが、オーロラとのプロジェクトはそれを補完する役割を果たす」と、トヨタコネクティッドの山本圭司社長は述べている。

「当社が持つ専門的知見とノウハウを、オーロラの自律走行技術と組み合わせることで、安全で高品質で手頃な価格のライドシェア向けの自動運転車両やサービスの実用化を目指していく」と山本社長は述べた。

2016年に設立されたオーロラは、これまで累計10億ドル以上の資金を調達している。自動運転技術の独立したサプライヤーであり続けることを目指す同社にとって、今回の提携はアルファベットのWaymoやGMが出資するクルーズなどの競合と戦う上でも、重要なものとなる。

オーロラは、グーグルの自動運転チームを退社したクリス・アームソンと、テスラの自動運転プログラムを率いたアンダーソン、さらに、ウーバーでも活躍したカーネギーメロン大学のロボット研究者ドリュー・バッセルの3人によって設立された。

アームソンは声明で、「トヨタは配車サービスの顧客からも、好ましいブランドと思われており、彼らと仕事ができることに興奮し光栄に思っている」と述べた。

「配車サービスの車両は、走行ルートのうちのかなりの部分を時速50マイル(約80キロ)以上で走行している。当社が商用化を目指す高速道路を走行するトラック向けの自動運転テクノロジーは、顧客を安全に運ぶ上でも極めて重要な役割を果たすことになる」と、アームソンは述べた。

編集=上田裕資

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