他部署への異動希望を上司が拒否 5つの対処法

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私は次のような質問を受けた。

私は新たな役割に就こうとしていますが、それには上司からの承認が必要です。上司とはこれまで、私のキャリアパスや目標について何度も議論してきました。上司はチームが人手不足だと感じていて、議論は円滑に進まず2年以上がたちました。どうすれば上司の合意と支援を得られますか?(ヴィク)

米国では、大半の仕事は労働者がいつでも退職できる「随意雇用」なので、この問題は社内で新たな仕事に就くことに関するものだと私は推察している。社内で他の部署に異動する場合、人材異動のため新旧部署の管理職が協力することを求めている企業もある。目的は、より秩序ある異動プロセスを実現しつつ、従業員の間での人材の横取りを防ぐことだ。

しかし、部下への独占欲が強い上司の場合、社内の他部署に移動するチャンスが脅かされるかもしれない。私が過去に採用に関わったある企業では、社内で採用中の職務に関心がある従業員は、応募や面接の前に上司に知らせることが方針として定められていた。

このせいで、異動に応募したが実現しなかった社員は気まずい状況になった。社員は自分の忠誠心が問われているように感じ、他の職務に応募することを思いとどまっていたし、この行動に伴うリスクを目の当たりにした他の従業員も異動を希望することを諦めてしまっていたかもしれない。

上司から異動のための許可が得られない場合は、次の5つのステップを試すこと。

1. 上司の支援が必要かどうかを確認する


社内での人事異動に関する方針は企業により異なる。上司の関与は全く必要ないが、あなたはそうすることが正しい行動だと感じたためその意図を上司に伝えたのかもしれない。または、昔の企業ではそうした意思を明らかにすることが求められていたため、それが普通だと思い込んでいるのかもしれない。

社内での異動に関するプロセスに「普通」は存在しない。上司に支援の意思があり、あなたが目指している分野で上司が影響力を持つ場合は上司の支援が役に立つ。しかし、上司に支援の意思がないのであれば、関与させないのが最善だ。今後のキャリア目標を上司に伝える前に、それが良いことなのかを今一度考えよう。そうではない場合、異動先を探していることは秘密にしておく。
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翻訳・編集=出田静

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