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だが、それでも、関心を持っていたその仕事を好きになれない可能性がある。それは、仕事には私たちの社会的経験が関連するためだ。ホフ助教は、仕事の満足感をもたらすのは本人の関心だけではなく、働く組織、上司と同僚、報酬でもあるからだと説明する。

「評価されている」との実感が重要


アメリカ心理学会によると、仕事に対する満足感に重要なのは、雇用主に「評価されている」と感じられることだ。学会が実施した調査によると、「雇用主のために最善を尽くそう」という気持ちを持つ従業員の割合は、評価されていると「思う」人の93%、「思わない」人の33%だった。

別の調査結果によると、そうした気持ちが報酬以上に大切だと考えられる場合もあるようだ。新型コロナウイルスのパンデミック発生前にマサチューセッツ総合病院(ハーバード大学医学大学院)の内科に常勤する988人を対象に行った調査では、「報酬」と「仕事」それぞれに対する満足感に、関連性はみられなかった。

彼らに満足感をもたらしていたのは、「評価されている」と実感できることだった。満足感をもたらす主な要因として挙げられたのは、「リーダーたちから評価されていると思えること」「敬意を持って扱われること」「職場環境が社会的・協力的であると思えること」だった。

つまり、私たちにとって「好きな仕事」を見つけるだけでは十分ではないということだ。私たちには、同僚たちとの協力的な環境などが必要だということになる。

ただ、この結果は同時に、社会的環境が自分に合っていれば、必ずしも「関心事」が仕事ではなくても、満足できる可能性があることを意味している。自分は何に興味があるのか明確にしなければいけないというプレッシャーを、和らげてくれる結果とも言えそうだ。

編集=木内涼子

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