ビジネス

2021.02.10 07:00

ベゾス退任、過去のテック界「政権交代」との決定的な違い


対照的に、「ベゾス後のアマゾン」が同じ道をたどることはなく、ベゾスは取締役会長の立場からリーダーシップを発揮し続けるもようだ。運営上の決定権は今後、ベゾスの下で20年以上に渡りその手腕を十二分に証明してきた後任のアンディ・ジャシーに委ねられるが、ジャシーは引き続き会社の状況を滞りなく取締役会へ報告し、全ての決定事項について意見を求めることになる。

一方、自由な時間を手に入れるベゾスは、私生活の改善や、新たなプロジェクトにも励むことだろう。これはしばらく前からうわさされていたことであり、特に驚くべきものではない。時価総額で世界3位の企業であるアマゾンの経営を任されることになるジャシーは今後、従業員の労働組合結成や、気候変動問題、独占禁止法関連の闘争に対処することになる。どうなるにせよ、ジャシーが今後取る方針は、ベゾスがCEOに留まった場合と非常に近いものになることはほぼ間違いないだろう。

編集=遠藤宗生

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