MHRAの5日の報告書によると、昨年12月9日から今年1月24日までにこれらのワクチンの接種を受けた700万人近くのうち、副作用を報告した人は約2万2820人と、1000人に3人ほどの割合にとどまった。
報告された副作用も大部分は軽度で短時間のものだった。ワクチンに対する通常の免疫反応と考えられるという。よくみられたのは腕の痛みや倦怠感、軽い「インフルエンザのような」症状などだった。
重度のアレルギー反応の報告は114件と非常に少なく、心配する必要はない。死亡の報告は143件、顔面麻痺の報告は75件あったが、どれもワクチンと関連していると考える理由はないとしている。
MHRAのジューン・レイン長官は「収集したデータからは、新型コロナウイルス感染症のワクチンが安全で、あらゆるワクチンに義務づけられる厳格な規制基準を引き続き満たしていることが再確認された」と説明した。ワクチンは、新型コロナウイルス感染症から人々を守る「最も効果的な」方法だとも強調した。
英国でのワクチンの安全性を評価している独立グループの代表、ムニール・ピルモハメド英リヴァプール大学教授も、これらのワクチンは「きわめて安全」だとし、「メリットはリスクをはるかに上回る。自分の家族にもそう言う」と述べている。
英国は新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種をいち早く開始し、それに最も成功している国のひとつでもある。英政府の3日の発表によると、これまでに成人の5人に1人にあたる1000万人あまりが1回目の接種を受け、6月末までに国民全員が1回目の接種を受ける見通しとなっている。