マネー

2021.02.10 08:30

資金調達の回数より本質的なスタートアップの3つの「ステージ」


ビジネス構築ステージ


プロダクトが市場で伸びそうな兆候が見え始めたら、次のステージではそれをベースに成長性のあるビジネスを構築しなければなりません。
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このステージでもCEOの仕事はまだ人材採用やプロダクト開発などが多くを占めていますが、たいていの場合、売上を生み出すための戦略を展開させる方向へとフォーカスが変わり、プロダクトの価格設定や費用対効果が高い販売方法などに注目するようになります。「ユニット・エコノミクス」に焦点を当てた戦略を取るようになるのもこのステージからです。

サブスクリプション型や広告型、売り切り型など、ビジネスモデルにもいろいろありますが、いずれの場合もプロダクトの価格設定と、その運用や販売にかかった費用との間に最適なバランスを見つけることが鍵となります。

また、このステージでは再現性についても検討を行う必要があります。高い費用対効果でプロダクトを販売する、しかも1回や2回、10回などではなく、100回くらい繰り返して売るためには、どのようなプロセスを構築するべきでしょうか。主な顧客獲得チャネルの確保や、セールスプロセスの確立、カスターマーサポートに必要な運用体制の整備などが優先的に取り組むべき課題となるでしょう。
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簡単に言えば、プロダクト構築ステージは有望なプロダクトを作り出すステージ、ビジネス構築ステージは有望なビジネスを作り出すステージなのです。

組織構築ステージ


スタートアップの成長の道のりにおいて、次の大事なステップは大きな組織作りです。優れたプロダクトや適切なビジネスモデルがあったとしても、その最初の成功の種を実際に上手くスケールできるかどうかが、「Good」な企業と、「Great」な企業の分かれ目になるのです。

この時点までは、CEOといえども泥臭い仕事が多く、自らプロダクト開発の方向性を決定したり、顧客との関係を築いたり、業務の直接的な管理を行うことにほとんどの時間的リソースを費やしていたかもしれません。しかし、さらに上のステップに進むためには、各業務に対して自分よりも適任な人材を採用するなどして、それらの仕事を他の人に任せる方向へシフトしなければなりません。

ミッションやバリュー、カルチャーなどが特に重要になるのもこのステージです。社員が増えれば、組織全体の方向性をまとめるのがどんどん難しくなります。全員のモチベーションを高く保ち、ベクトルを揃えて前進するためには、組織のリーダーが自ら自社カルチャーの素晴らしさを主張し、しつこいくらいミッションやバリューを社員たちに伝えて浸透させる必要があります。
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文=James Riney

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