アップル参入報道に沸く米国EV市場が2021年に節目を迎える理由

キャデラック製EVの「LYRIQ」スーパーボール中に放映されるCMにて(GENERAL MOTORS)


米国の新車販売に占めるEVは2.5%


米国では、EVの販売台数が過去最高を記録する見込みだが、調査会社エドモンズによると、それでも新車販売台数に占めるEVの割合は2.5%に過ぎないという。エドモンズは、2021年に21のブランドが30モデルのEVを販売すると推測しているが、テスラが引き続き大きなリードを奪うことが予想される。2020年には、EV販売台数の半分以上をテスラが占めた。

「何年も前から、EV市場は成長すると言われながら実現してこなかったが、2021年は業界にとって極めて重要な年になるだろう。市場で販売されるEVの台数が大幅に増えるだけでなく、消費者の嗜好を反映した多様なモデルが投入される。バイデン新政権は、EV化を推進する支援を約束しており、米国ではインセンティブ・プログラムが導入されるだろう」とエドモンズのエグゼクティブディレクターであるJessica Caldwellは指摘する。

アマゾンとリビアンの提携は、消費者向け以外でもゼロエミッション車へのシフトを加速させることになるだろう。リビアンは、これまで80億ドルを調達しており、アマゾンは、10万台のリビアン製EVトラックを配送用に導入する予定だ。アライバルやLordstown Motors、ニコラ、XOS Trucksなどのスタートアップも、商用トラックのEV化に大きな商機を見出している。

アマゾンは、2040年までに全車両をゼロエミッション化する計画を公表しており、ロサンゼルス以外にも、年内に最大15都市でEVトラックを導入する予定だ。ロサンゼルスでテスト中のトラックは、航続距離が150マイル(約241キロ)だ。

「ロサンゼルスでのテストは、リビアンとアマゾンが2040年の目標達成に向けて協力していることを示す一例だ。我々の取組みが他社にも影響を及ぼし、オペレーションを根本から変革することにつながることを期待している」とリビアンの創業者兼CEOのRJ Scaringeは、ブログの中で述べている。

編集=上田裕資

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