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Photo by Gary Ramage - Pool/Getty Images

ドイツ・ベルリンを拠点とする国際非政府組織(NGO)トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)はこのほど、2020年の腐敗認識指数(CPI)を発表した。報告からは、腐敗の問題はいまだ改善されておらず、新型コロナウイルス危機への国際社会の対応や世界的な復興が脅かされ、民主主義が後退していることが分かった。

同調査は毎年、13の専門家評価や企業重役を対象とした調査を通じ、公共セクターで認識されている腐敗水準を基準として約180の国・地域のランキングを作成している。評価は、非常に腐敗が進んでいる「0」から腐敗がなくクリーンな「100」の段階評価だ。

その結果、2020年の平均スコアは100点中わずか43点で、スコアが50に達していない国や地域は約3分の2に及んだ。

トランスペアレンシー・インターナショナルは、新型コロナウイルスが健康や経済面の危機だけでなく、腐敗の危機も引き起こしていることが激動の2020年から示されたと述べている。医療分野の腐敗は、賄賂や金の着服から法外な値段の設定、えこひいきまでさまざまな形態がある。

世界では昨年、新型コロナウイルスが流行を始めてから腐敗の報告が激増。腐敗の見えない影響が公平で平等な世界規模の対策を阻んだことで、多くの命が失われた。同調査からは、医療分野への投資額が多い国・地域の腐敗認識指数は低い傾向にあり、腐敗は必要不可欠な公共サービスから公共支出を奪ってしまうことが分かった。経済の発展状況にかかわらず、腐敗水準が高い政府は医療制度への投資が少なくなりがちだ。

公共セクターで認識されている腐敗の水準が昨年最も低かったのは、ともに88点を獲得したデンマークとニュージーランドだ。この後には、85点のフィンランド、シンガポール、スウェーデン、スイスが続いた。

一方、ランキング最下位となり腐敗の認識レベルが最も高かったのは、スコアがわずか12点の南スーダンとソマリアだ。その後にはシリア、イエメン、ベネズエラが続いた。

米国のスコアはわずか67点で全体で25位となり、2012年以降最低の水準を記録した。日本は74点で19位だった。

翻訳・編集=出田静

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