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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


ただ、一つ気になるところは、タコメーターが半時計回りで動くことで、これには違和感を感じる。やはり、まん丸で時計周りのタコの方が好きだね。また、後部席のレッグルームはなかなか良いにしても、ヘッドルームは結構窮屈だと思う。大人が後ろに乗るなら、短距離だね。肘掛を倒すと、トランクとのスルーができるから、スノボとかスキーを積むことができる。

さて、パワーユニットはもちろんBMWお得意のストレート6だ。ターボで過給される3.0リッター直6エンジンは387psと500Nmを叩き出すので、パワー感はあふれている。その乾いた力強いサウンドは病みつきなので、気づかないうちに8速ATより高いギアをセレクトしてブオーと吹かせていた。回生ブレーキからエネルギーを回収する48Vマイルドハイブリッドを付け足すことで環境性能にも対応した。

後ろから見たM440i

「M440i xDrive」の0-100km/h加速タイムは4.5秒だとメーカー側は主張するけど、僕の同僚が英国でテストしたところ、0-100km/hは何と3.9秒とスーパーカー的な速さ。やはり、驚くべき強大なパワーと抜群の4WDのグリップ力のおかげで、これだけの加速感は可能だ。それなのに、WLTCモードの燃費は11.2km/リッターと意外と良い。やはり、「ザ・ドライバーズ・カー」という売りの文句だけあって、8ATと直6の相性が抜群のM440iの加速はクラス一だし、リア・スポーツ・デフと4WDが付いていることによって、コーナリング性能も文句なし。

もちろんスポーツモードなど4つのドライブモードが付いているので、自分のムードに合わせてモードを選ぶことができる、普通のノーマルでも十分楽しい。スポーツに入れると、サスがより固めになり、アクセルとステアリングはよりクイックになるので、スポーティな運転が好きな人は思う存分エンジョイできる。ちなみに、ステアリングは凄く気持ちが良い。太めのハンドルから伝わる路面のフィードバック、ステアリングのちょうど良い手応えと重み感、そしてコーナーを攻めても、決してアンダーステアが出ないことを褒めたい。街ではコンフォート・モードを使っていても、元々のサスの設定が固めなので、ウネリや凸凹が多少キャビンに伝わる乗り心地になっている。また、ランフラット・タイヤを履いているので、普通のタイヤよりも少しはロードノイズが大きい。

プロポーション、エンジンと8AT、4WDのスポーティな走りと乗り心地、そして質感の高いインテリアは全て高く評価する。このクルマを購入するとなると、一つだけ条件はあると思う。それは、あの長い鼻の下のグリルだ。そのグリルのことを別に気にしないのなら、そして、1025万円の価格はOKなら、M440iは思い切りおすすめする。

横から見たM440i

国際モータージャーナリスト、ピーターライオンの連載
「ライオンのひと吠え」過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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