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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

BMW M440i

この顔、強烈だろう。これが、何かと話題の新型BMW M440iだ。実をいうと、このクルマはまるでスウェーデンのコロナ禍に対する対応みたいなものだね。つまり、クルマ自体は賛否両論だけど、長期的に見れば、正しい選択かもしれないということだ。

メルセデスベンツCクラスクーペやアウディA5がライバルとされているM440iは、がらっと生まれ変わった。ちなみに僕が乗った仕様は、「M440i xDrive」という4WD仕様だ。あの新しいグリルの形を最初に写真で見た時に、「あ〜あ、BMWは何をしてくれたんだ〜? 鼻の下が妙に長〜い」と感じた。有名なあのキドニー・グリルが劇的に縦に伸び、「より感情的なスタイリングに仕上がった」と、デザイン部長のドマゴイ・ジュケツがカッコつけていう。そうか? エモーショナルかもしれないが少しエッチなのかな。

M440iの走行写真

でも、肉眼で見ると、「なるほど、そんなに悪くない。見れば見るほど好きになるかもしれない」と考えた。人は慣れるものさ。良く見ると、1972年式のBMW3.0CSLの縦に長細いグリルからインスピレーションを受けている様子だ。また、横から眺めると、まるでサメのノーズのような印象を持っていると思う。最初は、多くの人がこのグリルを見て嫌がると思うけど、時間が経てば、だんだんと好むようになるような気がする。だって、アウディA5のグリルより、新M440iのグリルの方が若干小さいじゃないか。

正直なところ、いつまでも新BMWグリルの形はいただけない人のためには、年内にはグリルの下の半分が隠せる秘密兵器がでるらしい。つまり、グリルを覆う黒いカーボンのはめこみで面積を感じなくなるパーツが販売されるそうなので、安心できる。また、ヘッドライトはLEDだし、あのグリルの両サイドにある大きめの開口部が吸い込む空気が前輪の空気抵抗を良くしたり、ブレーキを冷やす効果もある。横から見ればファストバック的なプロポーションは流石に美しい。Cピラー周りは、旧型と比べて平凡で迫力が足りないと思う。薄型テールランプとリップスポイラーを含めたリアビューは格好良いけどね。

思っていたとおり、内装は兄弟車の3シリーズとほぼ同じだ。それは良いことだと思う。というのも、新M440iのインテリアのデザイン、マテリアルや質感はクラストップだ。本革とステッチ、それにアルミをふんだんに採用しているので、高級感かつ明るさを誇っている。座り心地の良いシートは全く新しいシックなデザインに変わっていて、室内の雰囲気を引き立てる。大型タッチスクリーンは操作しやすく、手の動きのジェスチャー・コントロールで音楽などの操作が楽にできる。

運転席の写真


文=ピーター・ライオン

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