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トーマス氏への疑いの声も


文明社会と隔絶して暮らしている世捨て人は仮想通貨のサクセスストーリーを知らないかもしれないが、ビットコインは2021年1月上旬に、史上最高額の1BTC=4万1962ドルに届いた。その後は急激に下落したものの、本記事の執筆時点で、3万4800ドルという値段をつけている。トーマス氏の7002 BTCも相当な額というわけだ。

幸いにも、パスワードを憶えている別のウォレットにも多額のビットコインがあり、好きなものをいくらでも買える生活なので、鍵の掛かった宝箱を必死に開けようとしなくても構わない。しかし、彼の話がここ数日でネットの話題になったので、報酬と引き換えに大金へのアクセスを助けると申し出る人や、彼の話を嘘だと決めつける人が現れたりしている。


興味深いことに、このステファン・トーマス氏のようなケースは決して珍しいことではないらしい。むしろ、仮想通貨データ会社チェインナリシスの調査によると、流通している1850万BTCのうち、およそ20%はどこかへ消えたり、開けなくなったウォレットの中に閉じ込められたりしている。獣に呑み込まれてしまったようなものだろうか。

こういう話を聞くと、自分がビットコインにお金を突っ込まないで本当によかったと思う。同じような目に遭ってなかったとは言えないのだから。

(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から転載したものです)

翻訳=上原裕美子 編集=石井節子

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