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World Restaurant Awards審査員

Scene KAZUTOSHI NARITA「ボンボンショコラ」

なかなか自由に行動ができず、時間の流れがスローに感じられるコロナ禍でも、東京のチョコレートシーンは進化を続けている。

もうすぐバレンタイン──。今回は、2020年以降にオープンした3つのショップから、いちおしチョコレートを紹介する。

1. Scene by Kazutoshi Narita


コラボで生まれた「香りのマリアージュを楽しむ」ショコラ

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イタリア・フィレンツェの三つ星、エノテカ・ピンキオーリ、ニューヨークのラトリエ・ロブションなど、世界各地のトップレストランでシェフパティシエを歴任し、ピエール・エルメの日本進出の際にも初代シェフパティシエを務めた、成田一世氏。

2017年に「アジアのベストレストラン50」でベストペストリーシェフも受賞するなど、世界的に高い評価を受けている成田氏が昨年12月、東京・麻布十番に自らの名を冠したスイーツ&ベーカリーショップ「Scene KAZUTOSHI NARITA」をオープンした。

同店初のバレンタインに発売するのは、パリの有名ショコラティエ、パトリック・ロジェ氏の元右腕で、かねてより親交のあるgreen bean to barの山内大輔氏とコラボレーションしたボンボンショコラだ。

様々な食材の香り成分を科学的に分析し、香りを最大限生かすために乳化剤を使わずに仕上げたボンボンは、ガナッシュのふわりと軽やかな口溶けが絶妙で、香りの余韻を残してスッと消える。甘すぎない繊細な味わいが特徴だ。チョコレートは、カカオ豆本来のナッティで上品な味わいが楽しめる、エクアドルの「パカリ」社を使用している。

全12種類の香味が揃う中で、成田氏が特におすすめするマリアージュは2つ。ひとつは、「オイゲノール」という共通の香気成分を含むバナナとローリエ。一見意外な組み合わせだが、バナナの甘やかさを、ローリエのほのかにぴりりとした味わいが引き締める。もう一つは、「ジャスミン・ママレード」。ジャスミンと柑橘に共通する“リナロール”という香気成分がテーマで、ジャスミンの豊潤な香りとママレードの穏やかな甘みと酸味がチョコレートに寄り添う。

化学的なものをなるべく加えず、プロの技で自然な味わいを引き出したチョコレートは、次世代の上質を表現している。

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「ボンボンショコラ」15個入り 5820円(税別) Scene KAZUTOSHI NARITA

文=仲山今日子

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