揺らぐアリババの覇権
一方で、深センの調査会社Blue Lotus Capital AdvisorsのShawn Yangは、アリババは独占禁止法違反で調査を受ける前から、競争の激化に直面していたと指摘する。
アリババは、JD.comやPinduoduoなどのEコマース事業者と直接的な競合状態にあるだけでなく、短編動画サイトとの戦いにも直面している。TikTokの親会社であるバイトダンスは、中国で6億人以上のアクティブユーザーを抱える動画アプリDouyin(抖音)のEコマース機能や決済機能を増強する試みを行っている。
「アリババは今後も中国のEコマース市場でトップであり続ける見通しだが、新興のプラットフォームの台頭に直面することになる」と、Yangは指摘した。
「当局による調査は、アリババを厳しい立場に追い込み、マーチャントらを引き止めるために、手数料の引き下げに踏み切る可能性もある」と彼は続けた。