路線バスを自動運転化するカナダ企業「New Flyer」のテクノロジー

(c) New Flyer


運行効率を高めコストを削減


New Flyerでエンジニアリング担当副社長を務めるKirk Burcarによると、Xcelsior AVは、歩行者や他の車両との衝突を自動的に避けることができるため、保険のコストを大幅に削減し、長期的には大きな節約につながる可能性があるという。また、バス同士で路面状況や障害物の情報を自動で共有するため、運行効率を高めることもできる。

Robotic Researchのシステムでは、複数台のバスが車列を組み、数両編成の電車のように走行することが可能なため、利用者の多い都市部での運用に適している。Robotic ResearchのプレジデントであるAlberto Lacazによると、同社は国防総省向けに自動運転の大型トラックを100台製造しているほか、Local Motorsと提携して自動運転ミニバスOlliの開発にも携わっているという。

「New Flyerの自動運転バスは、トランスポーテーション・アズ・ア・サービスの新たな時代を切り開くことになる」と同社は述べている。

Robotic Researchは、ウェイモやクルーズほど知名度が高くないが、Lacazeは技術力には自信を持っている。「これまでに、100台もの自動運転トラックを配備した企業はいないだろう。また、20都市で自動運転車両を導入し、現在も運用している企業は存在しない」とLacazeは話す。

New Flyerは、最初に少なくとも3台の自動運転バスを製造し、コネチカット州でバス専用レーンを使ってテスト運用を行う。路線バスに関する法規制が整うのは、あと数年後と予測されている。New Flyerの自動運転バスには当面の間、人間のドライバーが同乗する予定という。

「我々は、乗用車やトラック向けに開発されたテクノロジーを活用しつつ、一歩ずつ前進していく」とStoddartは話した。

編集=上田裕資

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