1月22日、電子タバコ業界大手のRLX Technology(霧芯科技)がニューヨーク証券取引所に上場し、株価はIPO価格の12ドルから2倍以上の29.51ドルに上昇した。同社の時価総額は現在、443億ドル(約4兆6000億円)を超えている。
投資家は、中国の電子タバコ業界と今年の経済成長に期待している。中国のGDPは、世界的なパンデミックの中においても第4四半期に前年同期比で6.5%の拡大となった。中国株に投資する米国の投資家らは、世界1位と2位の経済大国である米中間の地政学的緊張がバイデン政権の下で緩和されることを期待している。
電子タバコブランドのRELX(悦刻)で知られるRLXの上場により、新たにビリオネアの仲間入りを果たしたのは、保有資産が91億ドル(約9440億円)の同社CEOのケイト・ワンや共同創業者のDavid Jiang(保有資産42億ドル)、Yilong Wen(同27億ドル)、Bing Du(同12億ドル)らだ。
ワンは以前、中国の配車サービス企業Didi Chuxing(滴滴出行)の取締役を務めた経歴を持ち、他にもベイン・アンド・カンパニーやウーバー・チャイナの役員を務めていた。彼女はコロンビア大学でMBAを取得していた。
JiangとWenらもまた、Didiとウーバーに勤務歴を持っている。Wenはかつてメルセデス・ベンツに勤務し、ミシガン大学で学位を取得していた。Jiangはキャリアの初期にP& Gやロレアル、バカルディで勤務していた。
RLXの株式の4.5%は、2020年のフォーブスの世界のトップ投資家リストMidas Listの1位に選ばれた、ニール・シェンが率いるセコイア・キャピタル・チャイナが保有している。
中国の電子タバコ業界では昨年、Smoore International(思摩爾国際)が香港市場に上場し、創業者であるChen ZhipingとXiong Shaomingらが、この業界初のビリオネアになっていた。Chenの保有資産はフォーブスのデータで現在217億ドルとなっており、Xiongの資産は30億ドルとされている。