アップルは採血不要で血糖値測定を可能にする機能を、秋に発売されるアップルウォッチのシリーズ7に搭載する見通しという。血糖値を日頃から意識することで、自分が糖尿病の予備軍になっていないかを知ることが可能になる。
筆者は2017年2月に、アップルのティム・クックCEOにインタビュー取材を行ったが、その際に、彼は血糖値モニターを装着していたことについて話し、その結果、食生活に関する意識を高められたと述べていた。彼は、その取材で血糖値モニターをアップルのデバイスに組み込むとは話していなかったが、今になって考えると、彼はその当時からアイデアを練っていたのかもしれない。
さらに最近では、2019年9月にアップルCOOのジェフ・ウィリアムズに、アップルウォッチの健康関連の戦略について話を聞いていた。その取材で、筆者はアップルウォッチにいつかブドウ糖を測定するグルコースセンサーが搭載されるという噂について尋ねた。ウィリアムズは、「人体の非侵襲的センシング(採血を行わない測定)は信じられないほど難しい」と述べていた。
今回のETニュースの記事は、サムスンが発売するGalaxy Watch 4と、アップルウォッチのシリーズ7に血糖値測定機能が追加される見通しだと伝えている。
アップルとサムスンは、ともにこの分野の特許を持っているが、それがどのように実現されるかはまだ明らかになっていない。記事では、サムスンは血液を採取せずに光センサーを利用した方法で血糖値を測定すると述べられた。
一方で、アップルウォッチに関しては、「アップルはまず、信頼性と安定性の確保に注力している」という。アップルウォッチには現在、心拍センサーが搭載され、有酸素運動の際の心拍数の測定や心電図の取得も可能だが、それらの機能もアップデートされるのだろうか? また、さらに高速なプロセッサが搭載されるのだろうか?
そんな具合に様々な疑問が浮かぶが、新たなアップルウォッチが発表されるのは今年の秋なので、まだ十分な時間がある。今後、さらなる情報がもたらされることを楽しみにしたい。