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2021.01.27

アップルの広告制限が与える打撃、グーグルとFBで年間250億ドル減収か

Getty Images


Seufertは、4つ目のシナリオは現実的でないと考えている。その理由は、大手広告主は、精度の高いターゲティングと配信を求めているからだ。例えば、フェイスブックの場合、広告配信が最も多い業種は、eコマース、小売、消費財だが、同社のシェリル・サンドバーグCOOは最近の決算発表で、「これらの業種は、潜在顧客にリーチして事業を拡大する上で、パーソナライズされた広告に頼っている」と述べていた。

この意見に同調する人は多い。AlgoLiftのゼネラルマネージャー、Paul Bowenもその一人だ。「アップルのプライバシーポリシー改訂により、アドネットワークのオークションにおける効率性が大きく損なわれるだろう」とBowenは指摘する。

AlgoLiftは、モバイルユーザーの獲得を自動化するサービスを提供しており、最近モバイルに特化したアドネットワークであるVungleに買収された。Bowenは、状況を改善するために、AlgoLiftや同業他社が革新的なソリューションを開発すると予想している。

一方で、フェイスブックなどの大手は、短期的には打撃を受けても、長期的には解決策を見出すと考える人もいる。

「フェイスブックは、新しいパラダイムに適応することが可能であり、今後数年で短期的な減収から回復するだろう。大統領選後に同社に対する信頼は低下しており、オプトイン率は予想よりも低くなる可能性がある。その場合、同社が受ける打撃はより大きくなるだろう」と広告キャンペーン管理ツールを提供するAppfluencerのCEOのBrett Bauerは話した。

編集=上田裕資

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