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3.資本市場が今後も機能するのかどうかはわからない。

米連邦準備制度理事会(FRB)が前例のない思い切った措置に着手して1年近くが経つが、債券市場はFRBによって完全に翻弄されている。FRBが国債と社債ETFを購入した結果、米政府と大企業は、記録的な好条件の下で多額を借り入れることとなった。

とはいえ、この資金は必ずしも生産的に使われているわけではなく、いつかは大きな問題に発展するだろう。

また、FRBは貧富の差と所得格差をさらに押し広げている。金銭的に困る人が増え、貯蓄できる人は激減している。年金生活者は、人生においてそうすべきではないまさにそのタイミングで、よりハイリスクの選択肢に手を出さざるを得ない状況にある。現在の株価を考えると、悲惨な事態になりかねない。

4.財政援助と金融支援の多くは株式市場へと流れ込んでおり、株価は適正価格をはるかに上回って高騰している。

前にも述べたように、この熱狂は私たちの見込みより長く続くかもしれないが、いずれは、何かがきっかけとなって暴落する。そのきっかけにはいくつか思い当たるものもあるが、法人税の引き上げ見通しが含まれるのは言うまでもない。

新大統領バイデンと民主党は基本的に、トランプ政権が2017年に実施した減税を覆したいと考えている。それが実現すれば、それ以降の相場の上昇の一部も反転するとみるのが妥当だ。その結果として投資家は、株式を購入せずにお金を貯めこむので、「逆資産効果」(保有資産の価値が下がることで消費や投資が手控えられ経済が収縮すること)が起きる可能性がある。

これによって市場の勢いが落ち、価格に対してさらに引き下げ圧力がかかるだろう。

一方で、筆者は2021年について自信を持っている。ここで挙げた4つの課題が、以前に述べた「2021年について希望が持てる4つの理由」と相殺される可能性があるからだ。そのまた一方で筆者は慎重でもある。

事態はどちらにも転びうるので、注意が必要だ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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