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2021.01.24 08:00

メディア業界の救世主として期待のニュースレター「Substack」の威力


メディアへの信頼を取り戻す


Substackによると、読者数と作家数は、パンデミック後の3カ月間で2倍に伸びたという。一方で、マスコミへの信頼度は長年にわたって低下している。2019年のある推計によると、マスコミに大きな信頼を寄せている人の割合はわずか6%に過ぎない。

「ニュースレターは、いかにして読者との間に信頼関係を再構築するかという問いに、確かな答えを提供してくれる」と、SubstackのプロデューサーであるValerio Bassanは話す。読者の受信箱に直接届くニュースレターは、人々と1対1の会話が出来るという。

Substackを用いれば、ロイヤルな読者を獲得し、書き手は自分をブランディングできると、Heatedという気候問題に焦点を当てたニュースレターを発行するEmily Atkinは話す。彼女は以前はThe New RepublicやThinkProgressに所属していたが、現在はSubstackで、会社員時代よりも高い知名度と収入を得ている。

かつては、読者が個人のジャーナリストをフォローすることはほとんどなかったが、状況は変わりつつある。読者は大手メディアよりも、個々の書き手に対する信頼度を高めている。

Substackのミッション・ステートメントには次のような記述がある。「前世紀のジャーナリズムは死にかけている。コンテンツの大量生産やクリックベイト、リスティクル(まとめ記事)、バイラルで拡散されるフェイクニュースなどがこの状況を招いている」

Substackはこの現状を打破し、メディアへの信頼を回復させようとしている。

編集=上田裕資

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