「史上初」揃いのバイデン新政権が示す米政府のダイバーシティ

Patrick Semansky-Pool / by Getty Images

1月20日のジョー・バイデン大統領の就任式は、米国政府の多様性を表すいくつものマイルストーンを示すイベントとなった。ホワイトハウスはその日、新たな大統領と共に、複数の「史上初」の肩書を持つメンバーらを祝福した。

ジョー・バイデン大統領は、彼と同じアイルランド系米国人のジョン・F・ケネディに続く米国史上2人目のカトリック教徒の大統領となった。

副大統領のカマラ・ハリスは、複数の「史上初」の特徴を備えている。彼女は、史上初の女性副大統領だが、黒人として、そして、南アジア系アメリカ人としても初めての副大統領だ。


カマラ・ハリス(Saul Loeb - Pool / by Getty Images)

バイデン大統領の妻のジル・バイデンは、教師の仕事を続けることが決まっており、ホワイトハウスの外で有給の仕事に就く史上初のファーストレディとなる。彼女は長年、ノーザン・バージニア・コミュニティー・カレッジの英語教師を務めてきたが、今後も教壇に立ち続ける。


バイデン大統領と妻のジル・バイデン(Patrick Smith / by Getty Images)

副大統領ハリスの夫で、「セカンド・ジェントルマン」のダグ・エムホフは、米国史上初のユダヤ人の副大統領の配偶者となった。ユダヤ人が米国大統領、または副大統領の配偶者となるのは今回が初めてだ。

さらに、20日のバイデン大統領の就任と同時に、米民主党は新たに3人の議員を上院に送り込んだ。1月5日のジョージア州決選投票で勝利したジョン・オソフ議員とラファエル・ワーノック議員の2人は、それぞれ、ジョージア州選出で初のユダヤ系上院議員と、初の黒人上院議員となった。


ラファエル・ワーノック議員(Michael M. Santiago / by Getty Images)

また、元カリフォルニア州務長官のアレックス・パディラ議員は、ハリス次期副大統領の後任として、ラテン系米国人として初の同州選出の上院議員となった。

20日の大統領就任式を控え、暴動の発生も懸念されていたが、何事もなく無事に終了した。パンデミックの影響でセレモニーは縮小されたが、式典には元大統領のオバマ、ジョージ・W・ブッシュ、クリントンらが出席した。


左から、ジョージ・W・ブッシュ、ナンシー・ペロシ、バラク・オバマ、ミシェル・オバマ(Caroline Brehman-Pool / by Getty Images)

注目すべきは、ドナルド・トランプ元大統領とメラニア夫人らが欠席したことだ。彼らは就任式を避け、今後居住する予定と報じられるフロリダに戻っていた。

編集=上田裕資

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