キャリア・教育

2021.05.11 17:00

発達障害の息子を東大に入れたシングルマザーが「K教諭」に言ったこと

母・菊地ユキさん(左)と発達障害の診断を受けた息子・大夢くん(右)(本がすき。より)。


先生が呆れた母の一言


奮起した母は早速、動いた。
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大夢くんは大勢の人間が集まるざわざわした場所、たとえば全校集会などが大の苦手だった。椅子にじっと座っていることが苦痛なのだ。しかし、K教諭は「ちゃんと座って!」と叱り付けるばかりだった。そこで菊地さんは学校に乗り込み「全校生徒が集うイベントの日は休ませます」と宣言したのだった。

〈K先生は私の言葉に呆れています。

「休ませるなんて、お母さんが諦めてしまってどうするんですか?」
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いやいや……、別に諦めたわけじゃ……、この先生はやっぱり大夢の特性を理解してくれてないんだな、そう思いました。

「先生、大夢にとって大勢の人のなかでおとなしく椅子に座っているというのは、先生のような普通の人が椅子の上に逆立ちしてるのと同じぐらい大変なことなんですよ。先生、校長先生のあいさつが終わるまで、椅子の上で逆立ちを続けること、できますか?」〉(本書より)

菊地さんは「モンスターペアレントと思われてたかもしれませんね」と笑う。それでも、母のこの後には引かない姿勢が、やがて頑だった昔気質の教諭の気持ちをも動かしていくのだった。

(この記事は、菊地ユキ著『発達障害で生まれてくれてありがとう』から編集・引用したものです)

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